5日目

4時40分


うなされて目覚める。検温すると38.3℃。

やはり夜通し高熱が続いていたか・・・。

体力的にもそろそろキツくなってきたかもしれん。

鼻詰まりで息苦しいので呼吸も口呼吸が増えてきた。


支援物資の野菜ジュースを飲んだらちょっと楽になった。


6時


定時検温の時間。37.6℃。

徐々に下がってる・・・発汗も出てきたし、勝ったか?


生存確認メールで、また一人同僚が(以下検閲)


7時30分


退院までに2週間、その後PCR検査で2回陰性が出ないといけないわけだが、その後も4週間は原則自宅待機する事になりそうだ。うーむ、これって治った後の仕事復帰はできるのだろうか?転職するにしても、申し訳ないがポジコロ野郎はNG!とか言って敬遠されそうな気が。


小腹が空いたので支援物資のバナナとカントリーマアムを食った。

チョコクッキーバナナといった感じですっげぇ旨く感じた。ウホッ。

やはり夜間の間にだいぶエネルギー消耗してたらしいな。


8時


トイレに行った。

モリモリウンコが出て身が軽くなった。

発汗もあるし、恐らくもう解熱している事だろう。


8時30分


朝食。豆と豆腐を煮た奴。ご飯、なめこ汁、おひたし。

若干味は感じるようになって来たかも。

ご飯の量に対しておかずが少ない。


忘れそうなので、食後に直ぐアビガンを4錠飲んだ。


9時


定時検温。36.7℃。

今日もまた解熱剤使わずに完全勝利してしまった。

カロナールは甘え!(※よい子はマネしないこと!)


解熱したので、頭の重い感じが薄れてスッキリしたやね。

ただ、肩や腰は相変わらず痛い。


9時30分


昨日宣言されていた病室移動を行う。

ベッドに載せられたまま部屋を移動。

看護師によると、重軽症のトリアージは保健所が行っているので、院内でトリアージしているわけではないようだ。


元の6人部屋から3人部屋にチェンジ。

北側病棟になり、日当たりも景色もちょっと悪くなった。

でも朝眩しくて目を覚ます事はなさそうなので、まぁそれはそれでええか。

3人部屋だが、少し狭いので2人部屋として使っていたものらしい。

どのみち自分しかいないので、特に不便はない。


11時10分


医師の回診。発熱が続いていたので、今日は念の為CTを撮るという。

採血の結果は良好で、むしろ食事が改善したためか肝機能も回復しているとの事。


11時30分


念の為検温したら36.2℃。

身体も楽になったので、支援物資のゼリーを食べた。


12時


同僚から次々と新しい情報が入ってくる。

(以下検閲)


12時30分


昼ごはんはタコライスとスープとジョア。

体調が良くなったのもあるが、とてもおいしく食べれた。


15時


定時検温36.5℃。

よーしよし、このまま治れ。


同僚からのメールで、(以下検閲)


ファッ!?


(以下検閲)



労災でもなんでも良いんで、給与保障オナシャス!


16時


あまりに身の回りで起きている事がセンセーショナルすぎて、体調は回復してるのに頭クラクラしてきた。自宅から近いって事で就職したんだけど、まさかこんな事になるとは。


17時


ニュースを見てたらまだ(以下検閲)

もうどうにでもなれ状態やな・・・。


17時30分


CTスキャンやってきた。

酷くはないが、肺炎像は増えているとの事。

へぇぇ、ほんとぉ~?(全く呼吸苦なし)


18時30分


夕食。

何故か固い煮魚、野菜炒め、おひたし、キウイ。

マジでもう飽きた・・・刺身とか食べたい。


18時50分


ウンコタイム。

今朝のウンコはバナナの色していたが、夕方のウンコは今朝飲んだ野菜ジュースの色をしていた。特にこの報告に意味はないです。


19時


トイレに行く前位から少し寒気がし始めていたので、念の為検温。

36.7℃。今夜も発熱するのか?


アビガンを4錠飲みました。


アビガンに関してはこの入院記を見て色々と思いを巡らせている人もいますが、自分の感覚としてはぶっちゃけ効いてるんだか効いてないんだかよくわかんないです。


アビガンはその効果の特性上、ウイルスのRNAが転写され尽した後(ウイルスが増殖した後)ではあまり効果を発揮しないであろうという事は事前に知っていたのと、初日のCTで軽度肺炎症状があるとの事だったので、入院直後からの服薬を開始しましたが、それからもほぼ毎晩のように発熱してるので、発熱という点ではもしかすると効果が薄いのかもしれません。ですが、肺炎像としてはそれほど悪化はしてないようなので、効いてんのか効いてないのか、これもうわかんねぇな?って感じです。もっと沢山の件数と比較して、生存数を照らし合わせた時に効果が実証されるでしょう。


下痢などはしてないので、胃腸障害は今のところ出てないようです。

ただ、医師によるとアビガンの肝機能障害が出るとしたら次回採血辺りからだろうという事なので、そこら辺は今後も注視していこうと思います。


19時30分


窓の向きが北側に変わったので、景色が随分と都会的になった。

昨日までは住宅街って感じだったけど。

そろそろ歯を磨いて寝る準備をする。


これからの事を考えるとマジで億劫になる。

(以下検閲)


そういえばCTの時に看護師さんに聞いたんだけど、もし仮に軽症で早期退院させられたら、自宅ではなくホテル泊にさせられてしまうかもしれないとか。

あ、Wi-Fiあるならそれも良いか。


20時


定時検温。37.3℃。


「始まったな。」


「あぁ・・・。」


って奴。

今夜もハイパー免疫バトルゾーンへの突入が確定。


職場で

(以下検閲)


ここにきてようやく、新型コロナの鑑別にはPCRよりも先にCTスキャンやる方が特異性が高いという意味が理解できた。何故なら、呼吸器症状が一切ない軽症者の自分ですら、CT撮ったら小さな影がしっかり映っていた。つまり新型コロナウイルスの影響は肺CT像にこそ現れやすい。という事は、風邪症状+CT肺炎像を確認するってだけで、かなりポジコロの可能性を絞れるようになるという訳だ。この上で、PCRをやって陽性が出れば確定診断となる。


なーるほどね。

日本は山程CTがあるので、そういう意味で重症化前に発見が出来たってのは間違いなさそうだ。


あと、アビガンは無症状者には使わないという情報も精査しよう。

これはどっかで誰かもツイートしてたように記憶しているが、

1.無症状者→薬物療法無し

2.軽症者→アビガン(自分はここ)

3.中等症者→アビガン+オルベスコ+酸素療法

4.重傷者→人工呼吸器+フサンなど、出来得る全ての治療法

という感じで治療法が分かれているようだ。

恐らく厚労省からガイドラインというか、指針のようなモノは提示されているんだろう。それを院内の感染対策委員会や倫理委員会で承認を受け、使用を開始しているに違いない。


これだけデカい病院だし、思い付きで何でも試してみようって事は無い筈だ。


そういえば、オルベスコが騒がれた直後、一部のクリニックや調剤薬局に買い占めの動きがあったのを卸から聞いた事がある。

調剤薬局は不動在庫になる為、動きもしない薬を買う筈がない。明らかに使う気満々の開業医の指示で購入を依頼しているので、ロクに使った事のない町医者が患者の不安に応える為(以下検閲)


物事には順序ってものがあるので、皆さんもポジコロ確定診断が出る前から何でもかんでも「アビガン!アビガン!オルベスコ!オルベスコ!」言って、医療従事者を困らせないようにしてあげてくださいねー。


21時30分


寝る前の検温は37.6℃。

やっぱ下がってないか・・・。


今日はこんな所かな。

お休みなさい。

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