第二章

「始め!」

 審判を務める教師の声と同時に、籐華とうか学園と垂れに書かれた少年は、だんと強く足を踏みならして勇一との間合いを詰めてきた。

 それを易々と交わし、勇一は難なく相手の胴に竹刀をたたき込む。

「一本!」

「ほぅ……」

 阿修羅が、感心したように勇一を眺める。

 手加減という言葉をようやく覚えたのか、という意味に含まれた阿修羅の口調を聞いてしまい、那美は思わず苦笑を浮かべた。

「そういえばこの試合、相手は二校しか来ていないのか?」

「あぁ、説明してなかったっけ」

 そう答え、那美は改めに相手を見やりながら口を開いた。

「御三家、っていわれてている学校間の交流試合よ。

 うちの学園と聖山せいざん高校、籐華学園。ここらじゃ有名な三校が集まって、よく練習試合を行うの。地区大会でも上位をこの三校が争うから、結局トップ争いの延長戦みたいなものになっちゃうのよね」

「それに、勉強、スポーツ共に三つ巴の争いだからな。三校とも、どこにも負けるわけにはいかん。

 もっとも、ここで負けたとしても、打倒目標が出来上がり、クラブやテスト結果に活気がわいてくる。それこそ、全てがプラス方向へと向かい、生徒どころか教師陣にとっても万々歳の結果だ」

 那美の説明を補足するかのように、背後からそう付け足しの言葉が入ってくる。

 慌ててそちらに身体を向け、那美は軽く頭を下げた。

 同じように声の上がった方向へと視線を走らせた斉藤が、僅かに皮肉を込めた口調で相手に話しかけた。

「九条じゃねぇか。副会長自らが視察か?」

「弓道部も今日の試合に組み込まれているが、一応は全ての部に顔だけ出しておかなくてはと思ってな」

 なるほど、と斉藤が大きく頷く姿に、近づく少女はどこか苦笑めいた表情でそれを眺めていた。

 白い道着に紺の袴を身に纏い、肩より少し長めの髪を緩く結わえた少女だ。ややきつめの顔立ちには、生気というものが満ちあふれており、同時に何ものにも流れることのない強さを感じられる。

 女性の割にはどこか男らしい口調と、気高いまでの雰囲気を放つ少女は、下級生の女生徒達からは『お姉様』と呼ばれて慕われている。最も、本人としてはそう呼ばれるのは極めて不本意だったのだろう。何度か彼女達に注意もしていたが、どうやっても治りそうもない少女達の声に根負けしたため、今は好き勝手にそう言わせていたりもする。

「そういえば斉藤。部活予算案をいい加減早く提出しろ。会計が泣いてたぞ」

「あぁ、そういやそんなもんもあったな。

 って、ここまで来て言うのがそれか?」

「ついでの用件として言っているだけだ」

 しれっとした口調で生徒会副会長の九条留美はそう言い放ち、人の悪い笑みを斉藤に向ける。

 滅多なことでは見られないその表情に、斉藤は憮然とした雰囲気を放ちながら軽く肩をすくめて見せた。

「なら、ちょっと来い。マネージャーにそこら辺は任せてあるからな」

「お前な、それこそマネージャー一人に負わせることはないだろう。一応はお前が部長なんだから、そこら辺はきっちりしておけ」

「へいへい」

 そんな会話を交わしながらその場を去る二人の背中に、那美は堪えきれず、といったように笑みを吹き出してしまった。

 同じように斉藤達を見送っていた阿修羅が、チラリと那美を見やると、あぁ、と那美は声を出して簡潔な言葉を発した。

「斉藤先輩、九条先輩のこと苦手みたいなのよね」

「天敵か?」

「うーん、そこまではいかないと思うんだけど……」

 少し困ったような笑みを見せていた那美だが、道場を揺らすようなざわめきに視線を試合会場に向けた。

 試合は、現在は個人戦が行われており、籐華学園と聖山高校の生徒達が激しい鍔迫り合いや、相手の出方を伺いながら竹刀をぶつけ合っている。矢沢学園側はその様子を見つめつつ次の試合の準備をしていた。

「そういえば、勇一は何で急に剣道部辞めたのかな」

「まぁ、分からんでもないがな」

 そう答えた阿修羅の態度は、どこかおかしがっている節が含まれている。

 それを敏感に察知し、那美は軽く頭痛を堪えるように眉根を寄せた。

 そんな二人を遠くから眺め、勇一は苦虫を噛み潰したような表情を浮かべて面を付け始めていた。

 ―あのやろー。

 内心でそう悪態をつきながら視線を転じた勇一は、エントリー表と首っ引きになっている遠野を睨み付ける。

 団体戦だけ、という約束だったはずだ。にもかかわらず、いつの間にやらそれらは遠くに追いやられ、個人戦への登録が行われていたのだ。当日にそう変更したらしく、故意だと分かっているからこそ、勇一は最初は遠野にくくってかかったが、すでにそれは確定事項となっており、無理矢理に勇一はそれにかり出されることになってしまった。

 団体戦ならば、多少力を抜いた所でそれが分かるわけがない。が、個人戦は違う。団体戦のように勝利の数を競うのではなく、一対一の真剣勝負に力を抜くことは今の勇一にとっては難しい事柄だといえる。

「おい勇一、次だぞ」

「わぁったよ」

 嫌々ながら立ち上がり、勇一は面を手早く頭に装着した。

 面の奥で溜息をつき、勇一は同じように準備を始めている相手の姿を視界に収める。

「両者前に!」

 審判の声に促されるようにして、勇一は開始線の位置まで歩いて行く。

 互いに礼のために頭を下げ、正眼に竹刀を構える。面の奥で勝利をもぎ取ろうとする鋭い視線を受け止め、勇一は舌を打ち付けたい衝動に駆られた。

 やりにくい。

 正直な感想を口どころか表情に出すことも出来ず、勇一は隙の一つも見せずに相手の出方をうかがいながら、一瞬がら空きになった胴体に竹刀を叩き込むようにして鮮やかな一本勝ちを決める。

 相手が悔しそうな光を瞳の奥に灯らせるのを見てしまい、思わず勇一は小さく息を吐き出した。

 手加減は、まだ出来ている。

 だが、緊張感にこのまま浸っていれば、いつかはその集中力も切れてしまい、相手に怪我を負わせる可能性も出てくることは明白だ。

 ―くそっ。

 ささくれた神経のまま勇一は面を取ると、試合場からいったん離れるために足早に場外を大きく回るようにして歩き出す。

 那美達に近づけば、困ったような目線を那美が送りつけた。

「ご苦労様」

 第一声にその言葉をかけられ、勇一は憮然とした面持ちで那美と阿修羅を見やる。

 勇一の表情に苦笑を浮かべはいるが、どこか面白そうに眉根をあげた阿修羅が、ふと上がった歓声に視線をそちらに転じた。

 同じようにそちらに顔を向けた那美と勇一は、一本勝ちした少年の姿に僅かに驚いたような色をその顔に乗せた。

 負けたのは、籐華学園でも指折りの強さを持つと言われている少年だ。その為、各校がいくつかの対処方法をとられている存在といえる。にもかかわらず、鮮やかとさえいえる勝利を収めた人物の姿は、誰もが試合時間がかかるだろうと思われていただけに、改めて示された強さに舌を巻くしかなかった。

「あぁ、日野君か」

「知ってるのか?」

 聖山高校、日野、と垂れに書かれているのを見て取り、納得したような呟きを放った那美に、阿修羅と勇一は疑問を顔に貼り付けて那美を見下ろした。

 その視線に、那美は苦笑を浮かべて口を開いた。

「有名人なのよ、彼。ここら辺では知らない生徒の方が少ないんじゃないかな。

 勉強も、スポーツも、それこそ何でもこなす人だから。確か、聖山じゃ何時もトップの試験成績取ってるって話しも聞いたことあるし」

「あれが、聖山の日野か」

「あれ?勇一は顔知らなかったの?」

「あぁ。なんか知らんが、何時も俺が試合に出る時は、出くわすことなかったからな。

 しっかし……あいつもこの試合にかり出されたのかよ」

 面を取った少年のどこか不機嫌そうな顔付きは、嫌々ながらこの試合に引っ張り出されたことを如実に示している。

 聖山高校の日野崇。

 那美が語ったとおり、この地域では知らぬ物のない名前だ。どこの部にも所属していないということで、あちこち部活の助っ人として登場しており、その都度聖山高校の勝利に貢献している存在でもある。

 その為、どのクラブからも一目置かれる存在であり、マークしなければならない人物として名をあげられている生徒だ。

 その姿を見つめる阿修羅の眉間に、浅く皺が寄せられる。

「どうかしたのか?」

「……気に食わん」

「あ?」

 不機嫌さを滲ませた呟きに、勇一と那美は互いに顔を見合わせた。

 強い相手ならば、腕試しにやってこい、と言いかねない阿修羅の口をついたそれに、勇一は不思議そうに阿修羅を見やりながら尋ねた。

「何がだ?」

「あの男も、本気を出しておらん」

「え?」

 瞬きを繰り返し、那美が試合場の外で何事かを話す崇の姿に視線を移す。

 同じようにそちらを向いた勇一が、軽く肩をすくめて阿修羅の言葉を否定するための言葉を吐き出した。

「あいつもこの試合に駆り出されてんだ。早々に負けたくて、力を出し惜しみしてんじゃねぇの」

「いや……違うな」

「おい」

 剣呑な雰囲気を放ち始めた阿修羅の様子に、勇一は渋面でその発言を受け止める。

 そんな勇一にかまうことなく、阿修羅は那美が持つトーナメント表に視線を落とし、ふむ、と小さな声を上げた。

「順当に行けば、次の次、か」

 何が、と問うまでもない。このまま勝利を重ねていけば、間違いなく勇一は崇の相手になる。

 それが分かったのだろう。勇一は些か語気を荒げて阿修羅の喰いついた。

「本気にはならないからな」

「そうも言ってはいられなくなるだろうよ。

 お前が本気になっても、あやつが勝つ可能性がある」

「おい」

「それだけ、何かを秘めている、と言うことだ」

 珍しい阿修羅の発言に、勇一は再度崇に目線を転じた。

 どこにでもいる、とは少々言いにくい相手だ。造形も整っているため女子の視線を集めそうだが、それを弾き飛ばすような鋭く、意志の強さに溢れた瞳は、どこか近づきがたい雰囲気を放っており、確かに普通、とは表現しづらい空気を持ち合わせている。そのためだろうか。普通ならば女子が取り巻いていてもおかしくはないというのに、崇の周囲には男子生徒しか姿が見えない。

「……どうだ。少しは本気になろうという気になったか?」

「おい……」

「まぁ、危なくなったら、こちらでなんとかしてやる」

 僅かに口角を上げてそう告げると、阿修羅は傍観の姿勢を決めこんで、試合場で行われている試合に目線をむけた。

「いいのかねぇ」

 諦めたようにそう呟き、勇一は溜息を一ついて肩を落とす。

 疲れたような足取りで陣地へと向かう勇一に、那美が苦笑で釘を刺してきた。

「わざと負けないでよ」

 その背中が酷くげんなりとしているように見えるのは、見間違いではなく如実に勇一の機嫌を表している。

 自然と笑みをこぼした那美に向け、突如元気な声がかけられた。

「天野先輩!」

 いったい誰だろうと不思議に思いながら、那美は顔だけをそちらに向ける。

 声の主は大きく手を振りながら、小走りに那美達に近づいてきた。

 長い黒髪を頭上で三つ編みに括り、白磁の肌と大きな瞳を持つ少女は、那美達の前で爪先に力を入れて立ち止まる。整った目鼻立ちを持ち合わせおり、黙って立っていればそれだけで美少女と言える少女だ。だが、以前見てしまった毒舌と喧嘩っ早い行動を知ってしまえば、人形のような美しさを持っているにもかかわらず、一度見てしまった情景を思い出してしまうと、そんな容姿は中身のせいで完全に裏切りをみせ、そして現在進行形で可愛らしいとは少々言いづらいい雰囲気を放っている。そして、何よりも快活な空気を持ち合わせた少女は、クルクルとよく動く表情は人を引きつける力を持ち合わせ、元気一杯と表現できる動作で周囲の人間達の視線を集めていた。

 そんな少女は、那美達に向けて嬉しそうな表情で頭を下げた。

「この間はありがとうございます」

 ペコンと頭を下げたのは、以前喧嘩を止めに入った際の事を言っているのだろう。

 操られていた不良共に相対した際にも臆することなく向かっていった少女は、誰もが驚くほどの気の強さを表していた。

 それにしても、だ。

 高等部の制服と同じ作りではあるが、首元の臙脂色のリボンが象徴的な中等部の制服を見事なまでに着こなしている姿は、ひどく絵になる姿をしている。まるで、少女が制服を選んだのではなく、制服が少女を選んだかのようだ。

 そんな感想を抱きながら、那美は記憶の底から少女の名前を思い出した。

「あっと……瀬尾野せおのさん、だったわよね」

「はい。中等部三年四組の瀬尾野めぐみです」

 ニコニコと邪気のない笑みを浮かべるめぐみの姿に、那美は思わず苦笑を浮かべてしまう。

 そんな那美を見ためぐみだが、那美の隣にいる阿修羅の姿を視界に写すと、コトリと首を傾けた。

 そういえば、阿修羅の事を紹介していなかった事に気付き、那美は一歩下がって阿修羅とめぐみを引き合わせる。

「秋山先輩、この娘」

「この間、チラリとだが合ったな。

 三年一組、秋山修だ」

 秋山先輩秋山先輩、と何度も口の中で呟き、めぐみはにこりと笑って阿修羅を見上げた。

 邪気のない瞳は好奇心が強く表れており、那美と阿修羅の二人が何故ここにいるのかと問いかけているようだ。

 それを見て取り、那美は僅かな苦笑を込めて疑問を口にした。

「それより、今日はどうしたの?」

「応援に来たんです」

「応援?」

「はい!」

 そう言って、めぐみは一点を指さす。

 その先を追いかけ、那美は驚いたような声を上げた。

「日野君の!」

 同じ学園の生徒を応援に来たのかと思いきや、めぐみは聖山高校の陣地で面を付け始めた生徒を指し示す。

「崇ちゃんの試合の応援、ちょっと遅れちゃったんですけど見に来たんです。負けたら大笑いしてやろうと思って」

「負けたらって……」

 あっけらかんとした表情を浮かべためぐみは、屈託ない調子でそう言い切った。

 唖然としてしまった那美をおいて、めぐみは試合場を眺めるために身体を動かした。

「次の試合、高橋先輩とやるんですよね」

「う、うん」

「それじゃぁ、面白くなりますね」

「そうだな」

 チラリと那美を見上げためぐみが、同意の言葉を口にした阿修羅に視線を移す。

 驚くこともなく、めぐみは阿修羅に笑いかけて大きく頷いた。

「あ、あたし、あっちに行きますね。

 それじゃぁ、先輩方、失礼いたします」

 深々と頭を下げて二人から遠ざかるめぐみの姿に、那美は呆れたようにその背中を見送った。

 それにしても、どうにも頭の痛いことを言われたような気もするのだが……。

「うーん」

「天野」

「は、はい!」

 びくりと肩をふるわせたのは、まったく気配を感じなかったからだ。

 神出鬼没と言っても良い現れ方に、那美は慌てて声の上がった方角へと振り返る。

「九条先輩……」

 びっくりさせないでほしい、と言いかけ、那美は九条の視線がめぐみの消えた方向へと向けられている事に気付き、数度瞬きを繰り返した。

「面白い人間と知り合いだな」

「え?」

「今の、中等部の瀬尾野めぐみだろう」

「はい。先輩は知っているんですか?」

 驚きを含んだ那美の言葉に、九条は大きく肩をすくめてみせた。

「ま、有名人だからな。中等部の天才ピアニストの噂ぐらいは知っているさ。

 そうか……あれがそうだったのか」

 物珍しげな顔でめぐみが去った方を見やりながら、九条は自分の知っている情報を那美達に説明した。

「瀬尾野の父親は指揮者の瀬尾野圭吾。母親はヴァイオリニストの佐々木綾子。両者共にクラッシック界ではかなりの名の通った人物だ。その娘も天才と言われ、今から大物になると言われるピアノの腕前の持ち主だそうだが……」

 そこで唇を切り、九条は不意におかしそうに吹き出した。

 九条の言葉を聞いていた那美が、何故そんな態度を取るのか不思議に思ったが、次の言葉を聞いて頷きそうになった。

「結構なタマだな、あれは」

「聞いていたんですか?」

「聞こえただけだ」

 しれっとした態度でそう答え、九条は不機嫌そうに唇を引き結んだ那美の頭に手を乗せると、グシャグシャとその髪を掻き回した。

 僅かに九条の方が背が高いため、那美はその手を振り払うことを躊躇いつつも、地の底から声を出すかのように引く呻いた。

「九条先輩……」

「悪いな。あぁ、それと、高橋によろしく言っておいてくれ」

 ついでとばかりにそう言うと、九条は那美達に背を向ける。

 そういえば、弓道部の試合はもうすぐのはずだ。それを押して、こちらに顔を出したのは、何も勇一の用件だけではないだろう。

「行くんですか?」

「あぁ、斉藤もとっちめてあらかたの用事は済んだ。それに本当に早くせんと、部の連中が五月蝿くわめきだすのは確定事項だ」

「ご愁傷様です」

 少しばかりの嫌みを含んでいたのだが、九条は不敵な笑みでそれを切り捨てる。

 何かを言いたげに口を何度か開閉させたが、この肝の据わった副会長に何を言っても無駄なことだと経験上嫌になるほど分かっているため、那美は小さな溜息でさらりと踵を返した九条を見送る。

 人混みの中を突き進む九条の背中は、すぐに道場内に溢れた人の波に消えてしまい、その姿を探すことすらもが困難になってしまった。

 はぁ、と小さく溜息をついた那美とは対照的に、阿修羅はすでに九条の事など興味を失ったように試合会場に視線を転じる。

 同じようにそちらに視線を転じ、那美は中央に現れた勇一と崇の姿を認めて口の端を引き結び、その試合を眺めるべく身体の向きを変えてその行く末を見つめていた。

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