第3話
『じゃあ、説明していくね。』
「....」
『番人の仕事は主に二つで....』
マシュマロは、順々に仕事について説明を始めた。その間も私の頭は回転は止まらない。
『まず1つ目は相手に今の状況を理解させること、相手が大人じゃなくて子どもって場合もあるからそこは絶対だよ?』
「.......」
私が疑問に思っていることは、早めに質問した方がいいんだろうけれどこいつのことだからまだ教えてくれるっていう確証も今はない。
『2つ目は扉の中を案内すること.....。って聞いてる?』
「聞いてるよ。」
『じゃあ、続けるよ。ここをもう少し進んでいくと二つの大きな扉があってそこの前まで案内するの、案内が終わったら番人の仕事はおしまいだよ。ここまでで何か不安なことある?』
「あの、さ」
『うん?』
「聞きたいことあるんだけど」
話が途切れたタイミングで切り出してみる。
「さっき、聞いたことなんだけど....」
『あぁ、あれ?じゃあ、そろそろ教えようかな。』
そういって、マシュマロは話し始めた。
『キミはさ、ここに来るまでに死にそうになったこと...ある?』
「うん.....」
びっくりした....何を聞かされるのかと思っていたけれど、まさかの質問で返されるとは思わなかった。
『それが理由の一つ目.....一度死にかけた人が本当に死んだ人を案内するっていうルールなんだ。』
「そうなんだ。」
『ルールはもうひとつあって....仕事が終わったら、仕事をしていた時の記憶が消えるんだ。』
『記憶が、消える?』
そういうことか....だから、一回きりなのか。
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