第5話、二人の時間

『悠斗くん!一緒に帰ろ!』

帰りの支度をしていたら梨沙がこっちにやってきた。


『あ、うん、そうだね!帰ろうか』

体育館で約束したので一緒に帰ることにした。


梨沙の声が大きかったので周りにもそのことが聞こえたようで、朝に感じた雰囲気と同じ男子達からの視線が怖い。。

(は、早く教室から出よ、、)


俺は男子達の視線から逃げるように梨沙と教室を出た。



帰り道、俺と梨沙は今日あったことなど、たわいのない話しをしながら一緒に帰っていた。


『それにしてもさっきの自己紹介のときの戸塚くんの一発ギャクおもしろかったねー!』


『確かに面白かったけど、そのせいで頭真っ白になっちゃって俺、何にも言えなくなって凄い恥ずかしかった、、』


『あはは!確かに悠斗くん凄い声小さくなってたよね〜』


俺はさっきの事を思い出しまた恥ずかしくなってきた。


『まぁでも、戸塚くんがあんなにウケてた後だとやりづらいよね〜、私でも緊張しちゃうもん』


『えっ!梨沙なら平気そうだと思うけど』


『いやいやいや!そんなことないよ!』


『だってあの流れだと私も何か面白いことしないといけないみたいな雰囲気じゃん!私何にもできないよ〜』


梨沙はそう言って全力で否定していた。


『いや、別に面白いことしなくても平気でしょ

だって一発ギャクなんてやってたの戸塚だけだったし、俺の時に比べたら全然平気だって!』


『確かにそうかもね!』


「え!いや、、えっと』

まさかそんな風に返ってくると思わなくて困惑していると梨沙は笑いながら


『あはは!冗談だよ、嘘、嘘、ごめんね』


っと可愛いく舌をだしながら謝ってきた。


『それと、最後の方の子の夜桜さん綺麗な子だったね〜、羨ましいな〜、憧れちゃうよ』


梨沙はそう言っていたので俺は、

(梨沙も十分可愛いよ!と)

思っていたが恥ずかしかったので、口には出さなかった。


というかさっきから普通に梨沙と一緒に帰っているが俺はめちゃくちゃ緊張していた。

実のところ今まで女の子と二人で一緒に帰ったことなんて今までなくて、さっきからずっとドキドキしていた。


そんなのことを思いながら少し黙っていると梨沙は何を勘違いしたのかこんなことを言ってきた。


『あ、もしかして悠斗くん、夜桜さんみたいな子がタイプだったりして! もしかして〜

好きになっちゃった?』


梨沙は俺を弄るようにそう言ってきた。


『え、いやいや!、ち、違うよ!、そ、そんなことないし!』


俺は全力で否定したが逆に必死すぎて本当っぽく思われたかもしれない。


『え〜、そんなに必死になってると逆に怪しい〜』


梨沙は、ニヤニヤしながら俺をまた弄ってきた。


(好きにはなってないけどまぁ確かに凄い綺麗な子だな〜と思ったけど。。)


そう心の中で思っていた、、、


『えっ!、ふ〜ん、そ、そうなんだ〜凄い綺麗だと思ったんだ〜、ふ〜ん。』


が、しかし俺はしっかりとその事を無意識に声に出してしまっていたらしい。


『ち、ち、違くて!あ、いや確かに違くわないんだけど、違うんだって!』


俺は必死になって言い訳をした。


そうすると梨沙は、『ふ〜ん、まぁいいけど』

といって少し早歩きになった。


俺の言ったことが伝わったのか?分からないけど俺は梨沙を後ろから追いかけた。


そうしているうちに梨沙がこっちを振りかってきた、


『私の家ここなんだ〜』


梨沙そう言って足を止めた


梨沙の住んでいる家はコンビニの裏側にあった3階建てのマンションだった。


『え、本当に俺の家の近くじゃん』


『え、ほんとー!悠斗くんの家はどこなのー?』


『こっからコンビニの前を真っ直ぐ行って5分くらいのところのマンション』


『へぇ〜、そうなんだ〜、じゃ、じゃあ一緒に行く時ここのコンビニ待ち合わせにしようよ!という連絡先交換しよう!』


梨沙はそう言ってスマホのチャットアプリの

LEINを開いて見せてきた。


『あ、そうだね、交換しようか』


そう言って梨沙と連絡先を交換した。


そうすると梨沙は嬉しそうしていた。


『うん!よし!それじゃあ明後日からここに集合ってことでよろしく!そしたら待ち合わせ時間はまた後でLEINするね!』


そう言って梨沙は、またね〜、と手を振りながら家に帰っていった。


俺は、梨沙を見送った後自分の家に向かって歩き始めた。


帰りながら俺は、さっき人生で初めて同世代の女子と交換した"蒼羽 梨沙"と表示されている画面を見て少し嬉しい気持ちになり、にやけながら家に帰るのであった。




………………………

話の進みが遅くてすいません!

次回あたりから物語は進んでいきますので、

もう少々お待ち下さい🙇‍♂️


感想、アドバイス、お待ちしてます!




















  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る