第30回:現実世界と異世界

 皆さん、唐突ですが現実世界とは別の世界を異世界……というのがWEB小説等では定番です。では、異世界とは『ファンタジー世界』だけでしょうか?



・今回のテーマ

 未だに読まれていない部分からの補講になりそうですが、以前に参式で『異世界転移クイズ物』を題材に説明をしました。そこでは、「異世界でやる意味」を見つけることが重要と言及しております。異世界の住人相手に現代知識でチートをしても盛り上がりに欠けますよね。自分しか分からないような知識で無双したとしても……という疑問を持ちます。当然と言えば当然です。そう言った作品を誰が読むのでしょうか?

(この辺りの詳細が気になる人は、参式の第39回「異世界(現実世界)でやる意味を付ける」をご覧ください)



 現実世界を地球として、ここで言う異世界とは? 本当にファンタジー世界だけを指すのでしょうか? 歴史物は過去の世界ではありますが異世界とは若干違うでしょう。中には『戦国無双』や『戦国BASARA』などの架空歴史物のゲーム等もありますが……それらは歴史IFだとしても異世界とは違います。未来を題材にしたような作品でも舞台が地球であれば異世界ではありません。意外な事例かもしれませんが『スーパーロボット大戦』も『ラ・ギアス』を舞台とした『魔装機神』等のような特殊事例以外は未来の地球が舞台と言ってもいいでしょう。



 どういう作品を異世界物と言うかは、既に数例出していると思います。異世界へ主人公たちが転移したり転生する作品、異世界の住人が現代へやってくるような事例も別の意味でも異世界物と言えます。異世界転移や異世界転生の事例はあまりにも多いので省略しますが、逆異世界転移はファンタジー世界から勇者と魔王がやってきた『はたらく魔王さま!』がありますし、皆さんが読んでいる様な漫画やラノベ、プレイしているゲーム作品の登場人物たちが現代にやってきた『Re:CREATORS』の事例もありますよね。



 それを踏まえてしまうと、異世界と現実世界は意外な事に表裏一体なのではないか、と。作者が作った世界が異世界と言うメタ発言的な世界を題材にしたような物もあるかもしれませんが……こうしたケースは非常にレアです。まずは自分が扱う世界はどちらに属するのかを考えましょう。

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