第27回:題材の選択、今だからこそ考えませんか?

 時期が時期のタイムリーネタと言う訳ではありません。時代によっては様々な事件が起こった事がありましたし、内容的にも自粛した作品なども少なくありませんので……。



・今回のテーマ

 ずばり、題材の選択ですね。小説だけに限らず、これは創作全体で言える事なので『創作ノウハウ』とは言えなくないでしょう。壱式の第45回でリアルのニュースと被る事例として、それこそ四式第1回で言及したような知識のソースを正確にするべきと説明もしました。



 では、題材を中途半端に取り扱うとどうなるか? 情報が不正確だと一方的に炎上するのは言うまでもないでしょう。原作未プレイや原作未視聴で作られたバズり目的だけの二次創作、制作者がその題材に思い入れなく仕事と言う事だけで作られた作品全般、便乗商法……こうした事例は炎上しやすいです。



 最初の事例は言うまでもないですね。ピクシブの小説デイリーを見ていただければ、もはや一目瞭然なので。ランキングに入っている作品すべてが、そうではないと言う事は忘れないように。あくまでも、ランキングに作品A題材の二次創作が大量に入り、作品Bで作っていたが作品Aでコピペ感覚で差し替えしたような物は、作品愛がないという事で問答無用に炎上するでしょう。流行りものを追いたいという気持ちは分からないでもないですが、作品愛レベルが低い内は二次創作に手を出さない方が身のためです。



 2つ目の事例は一次及び二次の両方で該当します。仕事と言う事で機械的に作品を作り、炎上してしまう事例ですね。これは制作者とコンテンツの消費者でイメージの違いと言うケースで賛否両論になるような事例、制作者に原作愛がないという事を原作者が指摘して炎上する事例……様々あります。

 作品を作ってもどういう反応があるのかは、コンテンツの消費されないと分かりません。そうした箇所を踏まえると、これは消費者側にもモラル等が求められる事例と言えるでしょうか。

 制作者側も仕事でやっている以上、相応の覚悟を持って作品作りをしてほしい所です。お金をもらっているかどうかは別問題なので、ここでは深く言及しません。WEB小説サイトで掲載している作品は、余程の物ではない限り無料と言う場合が多いので。



 最後は便乗商法的な物です。SNS上で見る「〇〇は終わりだ。△△の裏で動く存在の正体」のようなテンプレを用意し、タイムリー事件等をあてはめるような事例を何度か言及しています。こうした不安をあおり、サイトへ誘導するような方法は、一歩間違えると特殊詐欺などと変わりがありません。美容品とか健康食品の「〇〇に効く」も最近のニュースを見て「ニュースで話題の○○に効果がある」みたいな物は訴えられます。



 こうした事例は、大抵がタイムリー題材でやろうと準備をせずに焦って公開して、ネタが新鮮な内に公開してしまおう……と言う事から怒る物です。フットワーク的な意味で歓迎されるでしょうが、準備不足が原因で何かしらのトラブルが出る可能性は否定できません。『ハローキティ』コラボのようなフットワークの軽さは余程信用されていたり、コラボ先を見て「たまには仕事を選べ」とか言われるのは……そう言ったことの裏返しです。何かは察してください。



 少し長く書きましたが、タイムリー案件を書くのに重要なのは情報の正確さと言うのは分かっていただけたでしょうか。フィクションが若干混ざっても問題はないような題材をやる分には問題はないですが、それでも題材によってはツッコミが飛ぶのは言うまでもないでしょう。まずはその題材で本当に作品を作る事が出来るのか、一歩足を止めて考えてから作品に取り組みましょう。

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