第10話 第一回目の会談

ジェレミーはキャシーと話した後、補佐官の方を向いた。

「補佐官、どうぞ」

「ミスター・サクライ、貴方の目的は何ですか」

「その前に証拠をお渡ししましょう」

「おぉ~うっかりしていた」

「USBメモリーを準備して下さい、合計で600メガ・バイト必要です」

「おい誰かメモリーをいっぱい持ってこい・・・コンピューターは要らないのですか」

FBI副長官が部下に命令し桜井に確認した。

FBIの部下はNSAの職員にメモリーの手配をお願いした。

「そうだな、すまん、此処はペンタゴンだった、ジェームズ手配を頼む」

「君たち手配を頼むよ」

NSAの部下たちがメモリーを探しに行った。

「メモリーだけでコンピューターは要らないのですか」

補佐官のジェームズがFBI副長官と同じ確認をした。


暫く無言の時が続いた。

程なくしてUSBメモリーが届けられた。

「申し訳ありません、セキュリティーの関係で10個しか集まりませんでした」

桜井はUSBメモリーを手にすると暫く握り持ってきた係りの者に渡した。

「それでは駄目なのですか」

「いいえ、書き込みました」

「何、手で握っただけでですか」

桜井は通訳に頷いた。

「直ぐに確認したまえ」

FBI副長官が係り員に指示し係り員が急ぎ退室した。

再び無言の時が続いた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る