第8話 浄化

「スフィンクスとピラミッドは元々は光っていたとの意見がありますが、そうなのですか」

「その話よりも大事な事を先にしませんか」

「何でしょう」

「私がグアンタナモへ移送された事ですよ、あの大佐でけではできません、仲間が大勢います、例えば、今貴方の横で寝ている彼も一味ですよ、他にこの部屋に二人います」

「誰ですか、教えて下さい」

「逮捕しますか、出来ますか、私なら政府転覆を目論んだテロとして逮捕しますが」

「私も同意見です、誰でしょうか」

桜井は右の一人の男と左の一人の女を指さした。

二人は護衛の兵士に拘束され部屋から連れ出された。

「これからこの組織の全員の職業と名前を言います、メモと録音の準備を願います、中には政府の要職の人もいますが証拠の在処も解りますので遠慮なく逮捕・拘束して下さい」

部屋が突然慌ただしくなり暫くして通訳が桜井にOKを出した。

桜井は一度の淀みも無く154名の姓名と職業と役職を列挙した。

「これから208名と528名と102名を同じく上げます、最初はロシアのスパイ、次が中国のスパイ、最後は北朝鮮と韓国のスパイです・・・が必要ですか」

「えぉ~」と言う歓声と共に部屋の中が一段と慌ただしくなり突然静まり変えった。

「お願いします」

正面の男が言い通訳が桜井に言った。

桜井は今度も一度の淀みも無く208名の姓名と職業と役職を列挙し、一呼吸開けて528名を列挙し、一呼吸開けて102名を列挙した。

部屋の内外が一段と慌ただしくなり桜井と通訳の二人は部屋の片隅に置かれたコーヒーテーブルへ椅子を運び二人でコーヒーを飲んでいた。

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