第10話 彼女の怒り

彼女の態度がストーカー化している集団に勘違いを起こした。

彼女はガイアに合えた事で・・・正確には合ったでは無く話しただけではあったが、ここ最近の重荷が無くなり鼻歌を歌いながら洞窟を出て来て皆に合ったのだ。

そんな有頂天の彼女を見た集団は彼女が彼と結ばれた・・・と勘違いしたのである。

集団の一部は落胆し集団の一部は怒りを露わにし、ほんの一部が祝福していた。

集団の不思議な反応に気が付いた二人は洞窟の入口で立ち止まった。

「な・な・何よ」

彼女は狼狽し尋ねた。

「私達は君の願いを聞いて二人だけにして上げた、なのに君は裏切った」

「そうだ、そうだ」

「裏切られた」

彼女は彼らが何を言っているのかが変わらず戸惑った。

「私の何が貴方たちを裏切ったと言うの」

「二人きりにして欲しいと言うからそうしたのに君たちは何処かで愛し合って来ただろう」

「はぁ~愛し合った~、はっきり言いなさいよ、セックスをして来たって言うの、馬鹿じゃないの、こんな洞窟でする訳ないでしょ、第一私が誰と何処でセックスしようが勝手でしょ、第二に私はもう二十歳を過ぎているのよ、アメリカの二十歳過ぎの女が処女だとでも思っているの、馬鹿じゃないの~、私のこれまでの彼氏を探してどうするの、殺すの、何で貴方方に私の人生を決める権利がある訳・・・私はここ何年もこんなに怒った、頭に来た事がないわ、全く、何なのよ」

彼女の烈火の如くの怒りに群集はたじろいだ、女神の様な彼女からの言葉だけに、その迫力は物凄いものが有った、彼らは下を向いて後退し散り散りに去って行った。

「君は凄いね、君を怒らせない事しよう」

「あぁ~貴方に私の本性がバレちゃったわ、実を言うと家族からは中身は男だ、と言われているのよ・・・嫌いになっちゃった???」

「いいや、何方かと言うと逆だね、惚れ直した」

「まぁ~嬉しい」

彼女はそう言うと彼の腕にしがみついた。

「さてと、じゃ~貴方のホテルへ行って荷物を私のホテルへ運びましょう」

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