180日目 【衝撃発言】

中国から発祥した新型ウイルスが世界中に広がってから半年が過ぎた。渡航制限は掛けられたままとなり、必要なこと以外の外出は自主的に控えている。


世界中の人々の意識に自粛が根づき、経済活動は極限まで抑えられている。それによって環境破壊が止まり、一時的に二酸化炭素の排出量が大幅に減少した。


皮肉なことに人間が活動すれば自然が破壊され、人間が行動を制限すれば自然が回復するという事実が浮き彫りになってしまった。


つまり地球や自然にとって本当のガン細胞は人間である。


アジア圏より先に新型ウイルスが広がったイギリス、スペイン、フランス、米国は新型ウイルスの感染者が爆発的に増えた後に都市封鎖ロックダウンを行い、感染者の増加は止まった。感染者数は横ばいとなり、感染者の体に抗体ができてウイルス感染が減少に転じた。


新型ウイルスに免疫ができることによって二次感染がなくなったのだ。感染者数が爆発的に増えたとき、感染者数は世界で50万人を突破してしまい、死者は3万人~5万人いると統計に計上されている。


社会全体の危機感や恐怖心が少しだけやわらいだ頃、中国と米国の大統領同士の言い争いが激しくなっていた。


米国大統領の見解では、中国で開発中だった生物兵器がバラまかれたのだという主張だったが、中国では米国のスパイが中国の経済を破壊するために新型ウイルスをバラまいたのだと反論している。


どちらも役者やタヌキに見えて、どちらにも加担できないし感情移入がまったくできなかった。米国の主張は核心を突いていたが湾岸戦争のときにメディアを使って、国民をあざむき、イラクに大量破壊兵器があると話をでっち上げた過去があるので素直には信じられなかった。


その一方でマダガスカルの大統領による爆弾発言がネットを騒がせている。


マダガスカル大統領「WHOから私はを受けた。それは”新型ウイルスの感染者へ渡す薬に毒を盛ってくれ”というものだったよ。もちろん断った」


この衝撃の発言が海外では報道されていたのだ。この報道が日本でされないことに古物商の金鹿は怪しさを感じていた。


つまり新型ウイルスAと新型ウイルスBがあるのではなく、WHOが世界中の大統領に働きかけて、病院で処方される薬に毒を混ぜていた可能性があるということだ。


報道では新型ウイルスAと新型ウイルスBがあることになっていて、1つは軽症ですみ、もう1つは重篤になるという話である。しかし、新型ウイルスが報道されはじめた頃は、高齢者や持病を持つ患者だけが重篤になるとテレビのニュースキャスターが言っていたはずである。


それから数日後には10代~20代の健康で若い人でも亡くなった事例が出てきた。金鹿は、一体これはどういうことなんだろう?と不思議に思っていたのだ。


つじつまが合わない。個人の体質の問題もあるが何かが腑に落ちなかった。しかし、WHOがマダガスカルの大統領に持ちかけた話が本当であれば、他の国の大統領たちもを受け取っている可能性がある。


マダガスカルの大統領は、WHOから「薬に毒を盛れば20億ドル渡す」と言われたそうだ。


もしこれが事実だとすれば納得ができる。最初から新型ウイルスは1つしか存在していないのだ。そして、新型ウイルスの感染者が死亡するのは患者の数が圧倒的に多いことになる。


病院で処方している薬によって新型ウイルスが変異して違う形になっているとすれば、新型ウイルスが二種類あるように新薬を開発している研究者たちは錯覚しているのかもしれない。


古物商の金鹿はまたこれをネタにしてYouTubeに動画をアップロードした。世界中の人々が知らない裏側で動いている陰の支配者に一人でも多くの人が気づいてくれることを願いながら”不都合な真実”を追求していくのであった。








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