第3話 2020年04月05日:絶望

その後私の熱は最高36.8度。

熱は上らず。喉の痛みも悪化せず。

ただの風邪かとも安心し始めていた時に、妻がだるさを訴える。

妻が37.1度で発熱。

ズドンと頭の中が重くなる。

その頃にはネットで情報を見すぎていて、

コロナの患者は喉に竹串が刺さったの様な痛み、

呼吸をするたびに肺にガラスが突き刺さるような痛み、

など重症化した場合の症状を読んでいた。

私だけならまだしも、妻にそんな苦痛を与えることになるのか。

恐怖に震える。


まてよ?子供は?

歩いていける距離に義父母が住むが、感染の疑いのある子どもを高齢の義父母に見させるわけにはいかない。

もし私と妻が入院してしまったことになったら、子供は一人この家にいるしかない。

義母に食事だけ玄関に置いて貰ったとして、子供一人で暮らせるか?

まだ甘えん坊で、親と一緒じゃないと寝れないとぐずるこの子が。。。


親がコロナにかかってしまうということは、そういうことなのだ。

ようやく理解して戦慄する。

どうすればいいのだ。どうすれば。。。


答えがないまま、布団の中で、同じ市内に住む弟にもしもの場合の時に備え、子供を頼むと連絡する。

色んな悪いことが次々頭を過り、恐怖であまり眠れずに過ごす。

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