第7話 入学式前

 現在時刻午後3時。マクイル剣術魔法学園…長いのでこれからは学園とよ 呼ぶが、その学園の寮に、ユウキはいた。


ユウキは、さっき部屋の前に置いてあった箱に入っていた魔法の袋を持ってまた、街に来ていた。


「うーん、とりあえず何もすることないから街に来てみたけど、することないな〜。」


 ユウキは、暇なのである。


「どこか面白ところないかな〜。」


大事なことだからもう一度言おう。ユウキは、とにかく暇なのである!そんなことを言っていると、カフェのようなものがあった。


「お、ちょうどいいや。よって行こっかな。」


ドアを開けると、チリンチリンと、如何にもな音がなった。


「いらっしゃいませ。お好きな席へどうぞ。」


「分かりました。」


ここはカフェで間違いないようで、落ち着くことができそうだ。

「ご注文は何になさいますか?」


「じゃあ、コーヒーのブラックをお願いします。」


「かしこまりました。」


驚いたことにここにはコーヒーがあるらしい。ここにはコーヒーの他にも紅茶などがある。明らかに、日本のそれだ。


「お待たせいたしました。コーヒーのブラックで御座います。」


「ありがとうございます。」


コーヒーは、ブラックを頼んだのでとても苦味が強かったが、コーヒー好きのユウキはとても満足していた。何より驚いたのは、日本で飲むものとなんら変わらないこと。ファータ亭もそうだが、この異世界は、日本の料理や飲み物が多い。


「もしかしたら、僕の他にも…」


もしかしたら、この異世界には、自分より昔に同じ日本人が、来ていたのかもしれないと思って少しユウキは、帰る方法があるのかもしれないと考えていた。


1時間ほど、カフェにいたが、特にすることもなく夜もファータ亭で食事をとるとしてもまだ時間があるので、ユウキは、冒険者ギルドに向かっていた。ジェナさんに無事学園に入れることを伝えにいくためだ。





冒険者ギルドに何事もなく着くことができた。ユウキは、少し重い扉を開けた。


「こんにちは。」


「あ、ユウキさん!こんにちは。」


「ジェナさん、無事マクイル魔法剣術学園に入ることが出来ました、って言っても明日が入学式ですけど。」


「おめでとうございます。今日は、わざわざその報告に?」


「ありがとうございます。そうです!今日はそのために来ました。」


「そんな、わざわざいいんですよ。でも良かったです。無事に入れて。明日から頑張って下さいね。何かあったらいつでも来て下さい!」


「分かりました。ありがとうございます!では、僕はこれで。」


「はい、頑張って下さい!」


そうして、ユウキは、ギルドを出た。そのままファータ亭にユウキは行き、少し早めの夜ご飯を食べ、学園の寮に帰ることにした。


「ふー、今日は結構歩いたな〜。日本じゃこんなに歩くことはなかったからつかれた〜。そういえば明日ってどこ行けばいいんだろ。学園長に聞きに行かなきゃ。」


トントン っと、ユウキは扉を叩き、扉を開けた 。


「失礼します。」


「ユウキくんか、 どうしたのかな?」


「はい、あの、明日はどうすればいいんでしょうか。入学式って言ってましたけど。」


「すまなかったね。伝え忘れていたのを私もさっき思い出したところだったんだよ。それで、明日は、8時30分に、学園の魔法訓練場に来てくれ。早く来ていても構わない。」


「わかりました。ありがとうございます。では、僕は戻ります。」


「うむ、わかった。ではまた明日。」


「はい。」


ユウキは、部屋に戻り、寝支度をすませてベットに入りすぐに眠りについてしまった。

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