第47話 5/6-B 家でのたのた遊ぶ方法。
楽しくのたのたとお昼寝してしまったので夜に目が冴えてしまったじゃないか!
夕方に起きて、「飯食いにいこーぜ」とウチの方へのたのたと移動してだな。
「あら今日は何処に行ってたの?」
ねーさんは元気だった。いやこのひとはぐだぐだしてる暇が無いんだろうなー。ガキ共が常に次の一手を待ってるようで。
いや、普段割と外でころころしてるんだよ。友達のとこに行くのにチャリで何十分、だからな。学校のグラウンドまで走るとかねーさんとボールや縄跳びとか。
ところが妙に暑くて。
紫外線もきついよなー、ということで今日は中に居なさいな、ということになったようで。
「さーすがにわたし等の頃と違うんだよねえ」
かーさんまでそう言うから、こいつ等にしては珍しくおうちの中で、ボードゲームをやってた。
「ヨッちゃーん、ユクちゃーん、ゲームやろーぜー」
「お前等メシ食ったか?」
「うん」
「じゃアタシ等食べてから入るから、それまで待ってろや」
「ボドゲー?」
「昔のだよ。アタシ等も遊んだろ? あれ引っ張り出してる」
いやもう。これには結構ウチの皆はまるクセがある。
無論アタシ等がガキだった二十年前にももうゲーム機は普通にあった。なのだけど、あれはあれで、クラスの友達との付き合いという面もあった訳だ。今週のジャンプの何とやら、と同じレベルで。
ただウチは何と言っても歳がそう離れていないきょうだいの数が多かった。加えてこいつだ。テレビの前が取り合いになりかねない。……そんで、ウチのテレビの前はばーさんが陣取っていた。これに勝てる奴は誰も居なかった。
雨の日となったら、じーさんは竹作業を黙々とし、ばーさんはテレビを黙々と見てたもんだ。
そうなるとガキ共としては、きょうだい五人も揃えば昔ながらのトランプやゲームに走るしかない。
「……そーいやお前等、百人一首知ってるか?」
「俺知ってるけどやったこたない」
「しらない」
まあキヌちゃんは当然か。
「じゃあ後で、絵札だけで遊ぼうぜ」
「あー、坊主めくり?」
「
昔よく皆でやった遊びを思い出す。
そんで、目の前のボードゲームの数字ルーレットを見る。昔やりすぎて取れてしまったものをガムテープで必死でくっつけたものだ。何とか動かして、それでも楽しかった記憶がある。
「ねーさんご飯何?」
「ギョーザだよっ。後から来るひと達は自分で焼いてよっ!」
了解了解。
タフに食らうぜ。
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