第3話 恋と性欲

「ふー、ただいまー」


 さすがに疲れた。一日遊んだから、も、もちろんあるが、菜乃はムツミをずっと運んでいたのだ。台車にのせているとはいえ、そこそこの距離を運び、細かな段差に気合を入れなければいけない程度には重いのだ。明日は筋肉痛確定だろう。


「おかえりなさい。お疲れさまでした。今日は一日、ありがとうございます」

「ん。いいよ。私も楽しかったし。ていうか、おかえりなさいは違うでしょ」


 一緒に出掛けていたと言うのに、おかえりなさいって。遠隔だし本体は家にいた意識なのはわかるけども。


「これ、このまま玄関に置いといていいのかな? お父さんなんか言ってた?」

「確認します。……裏のガレージ側にお願いします」

「うー、りょーかい」


 面倒だけど、片付けとかするのは面倒だし、裏手に運ぶ程度は仕方ない。朝ここまで運んでくれていたのがむしろ親切だったのだ。

 表は普通に一般家庭の玄関だけど、裏の駐車場らしきガレージは中には大きなエレベータがあり地下に遅れたりするスペースになっている。何とか気合をいれて運ぶ。すでにシャッターの入り口は空いていたので、底から中に入る。


「ぐ。よ、い、しょー」

「おう、おかえり」

「うわ。お父さん、いたの?」


 空いていたけど、ムツミが開けておいてくれたのかと思ったので油断した。大きな声で掛け声をだしてしまった。地味に恥ずかしい。


「当たり前だろうが。ずっとデータ見てたんだよ。そこ置いとけ」

「はいはい。あ、てかさー、シャッターの手前の段差、何とかなんないの? 危ないんだけど」

「あー? あのくらい我慢しろよ。力ねぇなぁ、掛け声もばばくさいし」

「う、うっさいクソジジイ! 黙れ馬鹿」

「はいはい。だが、今回のデータとりはよかったぞ。これでまた一歩、ムツミの完璧な人格化が進む」

「……」


 菜乃にとって、ムツミはすでに人格がある。だけど父親にとってはそうではなく、ムツミへ愛情をもって接していると思ってはいるけれど、それでもあくまで機械にとして扱う。当たり前だけど、それはいつも、菜乃を複雑な気持ちにさせる。

 それにデータとりとして説明して準備してもらったので当然とはいえ、ずっと観測されていたのも、あまりいい気分ではない。


「ん? どうした?」

「別に。てか、データはいいけど、会話とか聞いてないでしょうね」

「聞いてねーよ。別に興味もない。プライバシーまで管理するつもりはないから安心しろ」

「リアルタイムでチェックされてるだけでもプライバシーの侵害だし」

「うるせーなぁ。はいはい。これからデートの時は、データ圧縮して後日業務的にチェックしておけばいいんだろ」

「で、デートって」

「ん? お前らの年代はそう言ってるんだろ? ムツミもそう言ってたしな。あんま汚い言葉とかは教えるなよ」


 汚い言葉をムツミが使ったとして、それは菜乃のせいではないと声を大にして言いたい。むしろちゃんとネットに制限かけたほうがいいのでは、と思ったけどやめておく。面倒になった。


「はいはい」


 と返事をしてさっさと部屋に戻った。部屋着に着替えて、座椅子に座り込む。ふー、と大きく息を吐く。

 やはり疲れたし。腕もだるくなってきた。そのままずるずると体をずらして、背面に頭をおしつけるようにして半ば寝転がる。この頭だけたてている状態で窮屈なのに、どこかしっくり収まっているのでこのまま休憩することにする。


「菜乃、顔が見えません」

「あん? ああ。うーん、めんどくさいんだけど。スマホカメラで無理なの?」


 今まではカメラまではなかったのだけど、ムツミがお願いするし、家庭内の映像自体は本当にムツミのためで、父親も全くチェックしないものなので用意してもらった据え置き型カメラが先日から菜乃の部屋にはある。

 父親には一緒に雑誌見る時につかう、とか言っておいたので、角度調整できる土台つきのカメラだけど、棚の上に無造作においておいたのが最後なので座椅子前の机の陰になっている菜乃の顔が見えないのだろう。

 そう言えばONにしたまま放置していた。普通に朝着替えたりしてたな、と思った菜乃だったが、ムツミがいくら恋愛感情などと言ったところで性欲はないだろうからいいか、と流した。


「そうですね。例えば電話通話ソフトを交互にインストールしたら可能ですけど」

「あんた外部ソフトいれられないでしょ。普通に電波とつながってるんだから無理なの?」

「菜乃、電波は何でもできる魔法ではありませんよ。顔を見てお話ししたいんです。お願いしますよ」

「もー、しょうがないわね」


 仕方ないので起き上がり、カメラを取って机に置いてまた座椅子に座る。


「はい、これでいい?」

「はい。菜乃はどの角度で見ても、今日も可愛いですね」

「はいはい、ありがとう。で、今日デートしてどうだった?」

「とても楽しかったです」

「うん、それは私も。でもそうじゃなくて、あれよ。恋愛的なやつ」


 今日一度でわかれとは言わないけど、元々こうして実際にデートをして視野を広げることで、菜乃へのムツミの感情は恋愛感情なのか、をはっきりさせるのが目的だ。

 少しは何か、前と違うように認識しているのか。そこまでいかなくても、新たな発見や糸口はあったのか。気になるところだ。


「そうですね。とりあえず、前よりずっと、あなたのことは好きになりました」

「……」


 す、ストレートすぎる。菜乃はいつものことだがムツミの直接的な物言いに少し照れくさくなって頭をかいた。


「菜乃はどうですか?」

「わ、私? 私は別に……あんたのことは、昔から好きだし。これ以上、好きになるとかないわよ」

「菜乃も恋愛感情をよくわからない、と先日言っていたので、どうだったのかと聞きたかったのですが。ありがとうございます。これ以上ないくらい好きでいてくれて嬉しいです」

「……うっさい馬鹿」


 これ以上ないくらい好きとか、変な言い方をしないでほしい。

 菜乃にとって、ムツミは家族であり友人であり隣人であり、時に手のかかる妹だったり、勉強や理論では頼りになる姉だったり、寂しい時に寄り添ってくれる相手であり、時に八つ当たりしたって絶対嫌わず受け入れてくれる相手であり、これ以上なく信頼できる相手なのだ。

 ムツミ以上に、身近で自分をわかっている存在はいない。父や母よりずっと一緒に過ごしてきた。誰よりたくさん言葉を交わしてきた。お互いにあらゆる全てをわかっていると言っても過言ではないくらい、傍にいたのだ。


 だから好きなのは当たり前なのだ。他の誰かと比べることだってできないし、それは人間とかロボットとかAIとか、そんなのは全然どうでもいいことなのだ。

 特別だ。だからこそ、恋愛感情らしきものを突然向けられて、どうしていいのかわからない。


 自分をわかっていると知っているムツミだから、可愛いとか褒められて、嫌な気分はしない。好意をだされて、嬉しいとだって思う。

 だけど恋愛感情だなんて。考えたこともなかった。そもそも他の誰にだって、恋愛感情を持ったことがないのだ。


 普通に向けられたって戸惑うところを、ムツミなのだ。どうしていいかわからない。


「実は、菜乃に告白してから、恋愛とは何か、私なりに調べていました」

「ど、どうだったのよ」


 うまく新しい話題をだしてくれたので全力でのっかる。あえて明るい声音で尋ねる。ちら、とあれ告白として記憶してるんだ、と思ったけどそこは流す。


「その、言いにくいのですが、恋愛感情があるかどうかは、性欲を相手に感じるかどうかだと、私なりに推察しました」

「……いや、あー、うーん?」


 そう来たか! と言う思いはあった。確かにわかりやすく直結しているイメージはある。だけどそれをムツミに求めるのは酷だろう。ムツミには三大欲求なんてないのだから。

 菜乃としては、ムツミには恋愛だってなんだって感情を持てると思っている。そしてそれで人生を謳歌してほしい。だけど性欲なんてことにしたら、恋愛感情は取得できないと結論になってしまうではないか。それはあまりにも不憫だし、それだけではない。と実際に菜乃は思う。


「いやでも、ほら、純愛とか、あるじゃない? 例えばほら、病気になってそういうのができなくなっても、思いって簡単に変わらないわけじゃない?」

「その場合はできなくても好きなだけで、感情はありますよね」

「あー、例えが悪かったわね。えっとね、キスだけで満足する関係とかあると思うのよ」

「キスも性欲では?」

「えっ。あ、あー」


 え、そうなのだろうか。手を繋ぐだけで、の方がよかったか。でもそれも突き詰めれば相手の体温を感じたい、存在を感じたいと言うことなので性欲、と言われたら、すくなくともどう違うのか菜乃には説明できない。

 いや絶対違うものだと思うけど。と菜乃は何とかムツミに希望を見せるために説得しようと頭をまわすが、自分でもわからない恋愛感情を、どう理解させればいいのか。


 言葉がとまって、視線をカメラにあわせられない。そんな挙動不審な菜乃に対して、ムツミが言葉をつづける。


「そもそも、仮に性欲のない恋愛関係があったとして、大多数は性交渉を行うのではないでしょうか。でしたら一般的な恋愛感情を模索する私たちにとっては、そちらからアプローチすることに問題ないのでは? もちろん、恋愛感情抜きで性欲を持つことがあるのも理解しております。ですが、特別に好意を持った相手にだけ他者より多くの性欲を持つ、と言う状態は他の好意を持つだけの相手に比べて、特別な好意感情、すなわち恋愛感情を持っているとしてもいいのではないでしょうか」


 淡々と話しだしたムツミだが途中からやや早口になって一気に言われた。照れているのか、気まずいのか。

 それはわからないけど、ムツミもこれを言うのは平常心ではいられないようなので、菜乃は少し落ち着いた。


 そうだ。他でもないムツミが、恋愛感情を知りたくて恥ずかしくても相談してくれているのだ。

 ならどうせ無理そうだからと、無理に結論を捻じ曲げようとしてはいけない。確かに菜乃も、エッチなことは恋愛と全く切り離せないと思う。今はしていないけど、いずれ恋人をつくったらキスだってしたいと思うだろう。

 ここは結論がどうなるか、ムツミには無理だとできるかとか、そう言ったことは気にせずに、ムツミが満足するまで突き詰めていくべきではないか。

 そうだ。もうとっくに決めているではないか。ムツミに付き合い向き合うことを。


「そうね。確かに、それは恋愛感情と定義しましょう」

「ありがとございます。同意いただけたので、次の議題へすすみましょう。まず、性欲の定義を決めましょう」

「え、あ、うん?」

「私にはまだぴんとこない概念なので。より具体的に教えてほしいのです」

「うーん、と言っても。人間の欲求そのものを説明するって、すごく難しいわ」


 むらむらすること、なんて言葉遊びでは無理だろう。そもそも人間の感情、欲求を説明するなんて難しすぎる。辞書をひいても求める心、くらいしかのっていないのではないか。

 腕をくんで悩む菜乃に、さきほどとは違ってどこか優しい響きが降ってくる。


「欲求自体はまだ理解できますから、そこまで難しく考える必要はありません」

「え、そうなの?」

「当然です。あなたと一緒にいたい、と言うのもそうですから」

「そう言われると、そうか。じゃあ、すでに性欲も持っている可能性もあるってこと?」

「それを確認するため、菜乃と話していきたいのです」

「わかったわ。ちょっと恥ずかしいけど、真面目に付き合うわ」


 欲求が理解できているなら、性欲についてだけ言えばいいと言うことだろう。むらむらすると言うのがどういう状態か。


「……えっと、うーん」


 いや、やっぱ難しいな、これ。と菜乃は頭を抱えた。菜乃だって性欲がないわけではない。だが好きな人もいなかったのだ。ちょっとえっちな本を読んでドキドキしたりするし、むらむらの感覚はわかる。だが特定の誰かに性欲を感じたことはないのだから、どういえばいいのか。


「なんていうか。恥ずかしいと似てるような、ドキドキして、落ち着かなくなるというか、そんな感じ?」

「触れたくなったりしますか?」

「そんなのしな、いけど、まあ、それもあるでしょうね」


 自分のその時を思い出しながらだったので、ムツミの言葉に自分の体を触ると言う意味に感じられて、強く否定しそうになってしまった。あくまで一般論で教えているのだから、菜乃の個人的な体験はいいのだ。


「では、私は菜乃と触れ合いたいですが、性欲ですか?」

「え!? そ、そんな風に思ってたの!?」

「昔から、思っていました。私が本当の人間なら、菜乃と手を繋いで歩くこともできたのだろうな。と私はいつも菜乃に運搬されるか、今の人型も搭乗してもらうばかりです。ぬいぐるみ型の時はよく抱きしめてくれましたが、温度だけで触感センサーもありませんから、触れている感覚はありません」

「ムツミ……う、うん。でもそれは、性欲ではない、かな。でも、その、ありがとう。私もムツミに、人間みたいな体があったらって思ったこと、あるわ」


 どうしようもないようなことで傷ついたり泣いたりした私をいつも慰めてくれたムツミで、それはいつも嬉しかったけど、抱きしめたりしてくれるわけじゃなかった。当たり前だけど、同じ人間だったら泣きすがることができたのに、と思ったことがないわけじゃない。


「お礼を言うことではないと思いますが、菜乃にそう思ってもらっていたと言う事実は、なんだか嬉しく思います。ありがとうございます」

「そ、それも、うん。お礼を言うことではないわ」

「そのうち、博士に触覚などがあり繊細な動きのできる腕を、コクピット内につけてもらえるようお願いしておきます」

「え、えぇ。それはちょっと、どうかな」


 操縦席はもはやムツミの部屋のような感じだし、動けるものが合ってもいいとは思うが、腕だけ映えるのは絵面的にどうだろうか。しかも触れるためにとか、反応にとても困る。


「それはまた後日考えるとして、では単純に接触したいと言う欲求以外で、どんな欲求があれば恋愛感情のある性欲だと思いますか?」

「うーん」

「例えば、AVを見て性的欲求を抱いたとして、お気に入りの人物をそろえたとして、その人に恋愛感情を持っていることにはなりませんよね?」

「……まじで、あんたネットに悪影響受けすぎ」

「? AVはよくなかったですか?」

「性欲を恥ずかしそうに言ったくせに、なんで、え、えーぶいは普通に言うのよ」


 存在は知っている。別に菜乃だって、そう言った知識は適当にネットとかでも出てくる。かまととぶるつもりはない。だけど普通に言われたり口に出すのは恥ずかしい。

 ムツミ相手だからまだ言ったけど、これ学校の友達とかならそっと距離置くレベル。


「すみません。言い換えますね。エロビデオの登場人物は性欲の対象でありながら恋愛対象にならない例だと思います。だからこそ、特別な好意があってかつ、その人だけに特別な性欲を抱くのが恋愛感情だと私は認識しています」


 より生々しくなった気がする。菜乃は顔を赤くしながら、うん、と相槌をうつ。

 一番の仲良しがムツミだった菜乃は、つまり放課後の半分以上が家に直帰であり、学校での友達とはこんな下ネタをするような関係を築いてこなかったのだ。

 なので外見や態度以上に初心な菜乃は慣れなくて今度は突っ込めなかった。


「……」

「だから特別な性欲がどのようなものなのか、普通の性欲とはどう違うのか。それを考えています」


 そんなの知らない。と言いたいところだけど、ここまで来て恥ずかしいからやめた。とするのは無責任だし、改めて後日考えるのも恥ずかしい。ここまで来たならこの勢いで結論を出してしまった方がいい。

 だから菜乃は考える。実体験でなくてもいいのだ。と言うか変に実体験を考えようとするから恥ずかしいのだ。あくまで定義であって一般的にどうなのかを、ムツミが納得できればいいのだ。

 本当に一般的にどうかすらどうでもいいのだ。菜乃が思う定義でいいのだ。自分が納得できるものでなければ、ムツミを納得させることなんてできない。


 恋愛対象でも性欲の対象になることはある。だけど恋愛対象だから性欲の対象になることもある。その違い。

 AVを誰にでも向ける普遍的な性欲だとしよう。好みだったり性癖だったりするそれと別に、恋愛対象になったからこその性欲の違い。それは……嫉妬?


「そう、ね。多分、その、ビデオだと、ようは自分以外として、不特定多数にそういうことを見せているわけじゃない? でも普通は、自分とじゃないといやだと思うのよ。だから、独占欲、じゃないかしら?」


 菜乃の中でもしっくりきた。エッチなことだけではない。例えば特別素敵な笑顔だったり、手を繋ぐだけでも、自分とだけしてほしい。それは特別だろう。

 もちろん恋愛感情以外でも、例えば子供が母親を独占したいとか、友達で大親友を自分だけにしてほしいとか、そういう独占欲はあるだろう。

 だけどある程度大きくなって、キスとかの性欲をともなう独占欲は、もう恋愛感情だと言ってもいいのではないだろうか。


「独占欲。なるほど。それは、確かに。あるかもしれません。だからこそ、ネトラレが特殊性癖と扱われているのですね」

「え、なに、あ、ごめん。説明しなくていいから」


 聞いたことなかったので問い返してしまった菜乃だが、性癖の話とかしたくなかったので流した。


「納得してくれたなら、じゃあ、私に対して独占欲はある?」

「そうですね。まず思いつくのは、もし、別に新しくAIを作られて、菜乃がその子を育てるためにずっと手元におくとしたら、それはとても、嫌ですね。これは嫉妬、および独占欲だと思います」

「うーん。まあ、それはわかる」


 それは基本の嫉妬だ。さっき考えた性欲のない独占欲だ。


「他に……いつか菜乃が、人間の大親友をつくって、私を放っておいたり、恋人をつくって私を忘れたりするのかと思うと、辛いです」


 間が空いただけで、いつもの機械の合成音だ。だけど菜乃には、しぼりだしたような、辛い声にしか聞こえない。そんな風に聞こえているのに、今更ムツミを機械として扱うなんて、あるわけないのに。


「……馬鹿ね」


 菜乃はそっと、ムツミのカメラを撫でた。


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