横断歩道
@ufufi_
第1話
僕の名前は小林菜月(こばやしなつき)。今何をしているのかというと絶賛登校中だ。いつもの様に佐藤のおばあちゃんの家の前を通りそして、その突き当たりにある横断歩道を渡る。はずだった。なぜかいつも通っている横断歩道がないのだ、そこにあるのは大きな穴だった。下を覗くと人が沢山いる、顔を見ようとしても奥が暗過ぎて見えない。どうにかして渡らないと学校に遅れてしまう、そう思い向こう側へ渡ろうと近くに木があったので登ってみた。なぜか恐怖心はなかったそれに対してなぜか体がふわふわとしている。そう考えているうちに木の先端に来た。
(よし、先を急がなくちゃ)
僕は飛んだのだ、木から向こう側へ。けれど場面が変わり目を開けるとそこはいつも見ている僕の部屋だった。
(あぁ、あれは夢だったのか。)
そう一言呟くといつものように制服に着替えると下の階から母の声がする。急いで下の階に行くとそこには父と母がいた、けれどいつもとは違う。どうしてかって?そこに居たのは夢で見た顔が真っ黒の人間だったから。
(あぁ、まだ僕は夢から覚めてないのか)
きっとこれは、二度と抜け出せない親への不満や大人へのエゴが擬人化した世界なのかもしれない。
横断歩道 @ufufi_
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