第15話

※悠斗視点


「ヌガァァァーー!!」


アタマが、アタマがカチ割れる!!


ベッドから転げ落ちる。


肘、膝をぶつけるが痛みは強烈な頭痛にかき消された。


御年、二十歳。


学部、いや大学のマドンナであり、思い人である澪さんとこじゃれた居酒屋に二人で行くことに成功。緊張やうれしさでお酒はかなりのハイペースで進んでいった。


親などがお酒を好まなかったため、いつの間にか食べ嫌いにようになっていた。誕生日に飲んではいたが軽く一杯ほど。自身の許容量の把握などできているはずがなかった。


居酒屋の照明に照らされている澪さんの姿を見て記憶が途切れている。


・・・などと悠斗容疑者は証言している。


「やめろ、それ以上に言うな・・・」


隣にいるのは友人のかい。高校から大学までが同じで親友と呼べる間柄だ。


「よかったじゃん、二人きりでご飯だなんて澪様見守隊に殺されるぞ。酔い潰れてよかったな。澪さまの評価もペシャンコになってゼロだけど」


こいつ、慰めてくれないのかよ!


悠:終わった


海:どうした?


悠:澪さんと二人でご飯行ったのに途中から記憶ない。たぶん酔いつぶれた


海:飯おごってやるから外でてこい


ラ〇ンじゃあんなに優しかったのに。


「慰めてくれないのかよ!」


「澪様とご飯に行ってるやつをなぜ慰める?今、捻りつぶしてもいいんだぞ?」


目のハイライトが消えてやがる。下から見上げるな、ガンつけるな、怖いからやめろ。


こいつも澪様見守隊だったぜ。あぶねぇ。名称から察してくれ。澪さんに認められてもいないし。知られてもいないから非公認だ。


ちなみに海は空手をやっていた、全国三位。ホントに人を素手で殺せる。逆らわない。これが一番。命大事。


「まぁ、じっくり話は聞くから。居酒屋で何を話した?待って、今のなし。まず、どうやって二人でご飯いったん?澪様、めちゃくちゃガード固いのは知ってんだろ」


「澪さんの情報提供するためにここに俺は来さされたの?」


「まぁまぁ、飯はおごるからさ」


おめぇは親友じゃねぇ。バーーーーーカ!おめぇはカスだ、カス。カスカスカスカスカスカスカスカス。


ちょっとスッキリした。口に出しては言わないけど。殺されたくない。


俺的には朝食、時間帯では昼食を何にしようかお店を見て回る。海は無限に澪さんのことを聞いてくるが適当に答えていく。もうこれ以上記憶を堀り返すな。


「俺はもう酒を飲まない!!絶対!!」


「お前は取り返せないミスをしたんだ。お酒の失敗って怖いな。もう無理だよ。酔って、寝て、あまつさえ澪様に家まで遅らせて一人で返させる。クズ男だ、お前は」


うわぁーーーー!!頭がぐっしゃぐしゃになっていく。髪の毛も抜けていきそう。俺の失敗を全部言いやがって。何にキャキャ笑ってんだよ。やめろ、その温かい目でこっち見んな。その顔面に一発叩き込むぞ。カス。


「ん、なんか文句ある?」


「あっすいません」


すぐハイライト消すのやめてくれる。怖い。




1000pv突破しました!とてもうれしい。なので明日二話投稿させていただきます。


応援やフォロー、☆いっぱいください


再投稿とはなりますが【家出共犯(仮)】もリメイクして投稿を始めようと思っています。

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