第2話 秘密……
「お義父さん」
「何だね」
「前々から疑問に思っていたのですが、わたし達はなぜ歳をとらないのですか?」
「そんなことはない。毎年ひとつずつ歳とっているよ」
「嘘を言わないでください。何十年もの間、誰一人、シワひとつ増えていないじゃないですか」
「整形すればいくらでも維持することはできるだろう」
「あなたが方はできても、私はしてませんよ」
「ふん。食事に睡眠薬を入れて眠らせれば、どうにでもなるだろう」
「え! 本当にそんなこと、してるんですか?」
「ああ」
「子供たちはどうなんです? 成長は整形では維持できないでしょ」
「定期的に他の子供と入れ替えている。整形した上でね」
「酷い」
「……」
「ニラは、ニラオはどうなんです?」
「同じだ」
「私の子供なんですよ!」
「本当にそう思っているのかね?」
「え?!」
「違うんですか?」
「ふん」
耕作はナスヲを適当にあしらい、駅の改札をスタスタと通り過ぎて行った。
ナスヲさん ロックウェル・イワイ @waragei
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