第14話 幼馴染がベッドに入ってきた件について
5月7日火曜日。
俺は朝から惰眠を貪っていた。
ミユの一件も一段落ついたし、今日は午前中は講義がない。
暑くもなく寒くもない時間は惰眠を貪るのに実に良い。
あー、ずっと布団にくるまっていたい。
そんなことを思っていると、もぞもぞと布団に何者かが入ってくる。
「ミユ。なんで、布団に入ってきてるんだ!?」
家の合鍵を持っているのなんてミユしかいない。
「私も一緒に寝たくなって」
ぎゅーっと俺の身体を抱きしめてくる彼女。
せっかくの眠気が全て吹っ飛んでしまった。
しかもこいつ、Tシャツ一枚に短パンという格好だ。
体格の割に大きな胸の感触や匂いが色々伝わってきてまずい。
下半身も反応してしまう。
「理由になってないんだが」
なんとか冷静さを装ってみる。装えているだろうか。
「リュウ君と一緒に居たいのは理由にならない?」
「そうじゃないけど」
一体どうすれば離れてくれるのか。
「ねえ。リュウ君は私とこうするのは嫌?嫌ならやめるけど」
「別にいやじゃない。落ち着かないだけで」
そう。こいつは可愛いしふわふわだし、幼馴染でもあり……。
何より異性としても魅力的だと思ってる。嫌なわけがない。
ただ、結論を中途半端にしてるのに罪悪感があるのだ。
「ね。リュウ君は真面目だから。保留にしてるのに、抵抗があるのはわかるよ」
驚くほど、今の俺の心情を的確にミユは言い当てて来た。
「でも、私はもっとリュウ君に甘えたい。だから気にしないで」
耳元で囁いてくる。
「ミユはそれでいいのか?」
「いいよ」
その言葉で、なんだか理屈を付けてたのがどうでもよくなった。
相変わらずふわふわな髪を撫でながら、俺も抱きしめ返す。
「ん♪」
目を細めるミユ。とても嬉しそうだ。
「ここも触って」
手をミユの胸に導かれる。
ミユの胸に触れたことはまだなかった。Tシャツ越しに、軽く手で触れてみる。
「なんかこれ、いい」
ミユが声をあげる。
まだ付き合ってもいないのに、結論を保留にしているのに。
でも、そんなことがどうでもよくなる柔らかさだ。
手を動かして少し揉みしだいてみる。
「ん。あ、ああ」
ミユの声が少しずつ荒くなってくる。
今まで聞いた事がないミユの声。
そんな声に興奮してしまい、そのまま胸を揉みしだき続ける。
「乳首も、触って?」
「あ、ああ」
おねだりに乗って、ピンと出ている乳首に人差し指で触れる。
途端、ビクン!とミユの身体が跳ねた。
「ん、そこ。もっと」
「ああ」
指の腹で乳首を撫でる。
どんどんミユの乳首が固くなっていく。
「ん。もっと。もっとして」
ふと、自分の下半身が反応して固くなっているのに気がつく。
「ちょっと待った!」
「ど、どうしたの?」
大きな声にミユはびっくりしたようだ。
「この先はまだ止めよう」
危ない、危ない。勢いのまま一線を超えてしまいそうになっていた。
少しずつ頭に冷静さが戻っていく。
「えー、しようよ」
ミユは不満そうだ。
「しない。ちゃんと気持ちを固めてから、な」
「むうー」
ふくれっ面になるが、そこは譲れない。
「はあ。わかった。リュウ君がその気になるのを待つよ」
「助かる」
自分でも驚くほどその気になっていた。
ミユが引いてくれなかったらどうなっていたことか。
「でも、良かった。リュウ君が私で欲情してくれて」
「え?」
「私、ちゃんと身体で覚えたからね。リュウ君が胸に触れてくれたこと」
顔を赤らめながらも、嬉しそうにそんなことを語るミユ。困る。
「そ、それは……まあ、俺も男だし」
「ぎゅっとするのはいいよね?」
「もちろん」
というわけで、午前中はお互いベッドの中でお互いの身体を抱きしめ合ったり。
それに、髪をなでたり、頬に触れたりして過ごしたのだった。
結論、早く出さないとな。
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