ガングロギャルとドライブ

花 千世子

ガングロギャルとドライブ。

「ありがと」

 ようやく聞き取れるかどうかの声であんずは言うと、そそくさと助手席のドアを開けて車を降りて行った。

 買い物をしたいと言っていた割には、ずいぶんと身軽な姿で杏は家の門を押して庭の方へと消える。

 俺はハンドルを握った手に顎を乗せて、はあと深くため息をつく。

 道の隅に車を停めたまま、杏の家を見る。

 二階の角の部屋はなかなか灯りがつかない。

 七月初旬の午後六時前とは言え、灯りをつけないと何かと不便だろう。

 つまり、杏はまだ自室にいないということか。

 カーテンが閉め切られたままの窓をしばらく眺めていたが、なんだかストーカーみたいだなと思って車のエンジンをかけた。

 なんとなく家に帰る気もしない。

 とにかく当てもないドライブでもしよう。

 このモヤモヤが、運転をしているうちに消えてしまうといいのだけど。


 大学生になって、車の免許取った俺は、幸運にもちょうど車を買い替えるという叔父の車を格安で譲ってもらえた。

 だからこれはもう勇気を出して言うしかないと思って、近所に住む幼なじみの杏にこう言ってみたのだ。

『いつでも助手席乗せてやるからな』と。

 精一杯の告白のつもりだったが、杏はそうは捉えていなかったらしい。

『じゃあ、最近できたS市のショッピングモールに行きたい』とLINEでメッセージをもらい、意気揚々とドライブ――と思っていたのは俺だけで。

 車内での会話は一切なし。

 俺は運転で精一杯で話しかけられないし、杏も言葉を発しない。

 いつもはおしゃべりな杏が、何も話さないのは気まずいを通り越して不気味だった。

 ショッピングモールに着いたら、杏はさっさと降りて行ってしまうので、俺はもう一緒に行くのはあきらめてずっと車で待っていた。

 なんとなく、着いてきてほしくないという雰囲気だったからだ。

 そして帰りはお通夜のような車内。

 杏を家のすぐそばまで送り、小声でお礼を言われて解散。

 そんなことが、もう二度も続いている。 

 これって絶対にデートじゃないよな。

 たぶん、もっと別の言い方がある。 

 バブル時の時代なら、アッシーってやつだ。たぶん。

「アッシーかあ」

 俺は自分の結論にショックを受けながら、とりあえず近くにあったコンビニに入ることにした。


 良さそうなカフェオレはないものかと選んでいると、すぐそばで視線を感じる。

 ちらりとそちらを見ると、女の子がいた。

 しかし、何かがおかしい。

 思わず二度見をしてようやく違和感の正体に気づく。

 俺をじっと見ていた女の子は、金色の髪の毛に、セーラー服にルーズソックス、そして顔は茶色に塗りたくられ、目の周りが白く塗られた、ガングロギャルというやつだった。

 テレビで見たことあるやつだ……。

「ねえ」とギャルがこちらに話しかけくる。

 うわ、あまりにも俺がじろじろ見てたから罵詈雑言を浴びせてくる気だ!

「ごめんなさい」

 俺は逃げるように店の外へ出た。

 結局、何も買わなかったがもういい。

 カツアゲされるよりもマシだ。

 俺が運転席に乗り込もうとすると、背後から声がした。

「ねえ、お兄さん」

 振り返ると、先ほどのガングロギャルが立っていた。

 ギャーと内心で叫びつつ、急いで車に入ろうとするが、ギャルは俺のシャツの裾をがっちりと掴んだ。

「ななななななんですか?」

 動揺しまくってそう聞く俺に、ギャルはポツリとこう言った。

「あの、助けてほしいんだけど」

 そう言ったギャルの声は、どこか聞き覚えがあるような気がした。

 途端に俺は冷静さを取り戻して、ギャルに聞いてみる。

「助けるって?」

「あ、えっとー……学校からの帰り道に自転車壊れちゃって、ここから帰るにも家遠くてさ」

 ギャルの言葉に俺は周囲を見渡す。

 この辺は田んぼに囲まれたド田舎で、コンビニの道を挟んだ向かいにはサスペンスで死体とかが埋まっていそうな林があるだけ。

 こんなところを通る高校ってこの辺にあったかな。

 現在時刻は午後六時。

 寄り道をしてこの辺を通ったということならあり得るか。

 俺がそんなことを考えていると、ギャルは続ける。

「しかもね、自転車壊れた時に足、くじいたっぽくて」

「じゃあ病院か?」

「いい! それはいい!」

 ギャルはぶんぶんと首を左右に振ると、こう続ける。

「家まで車で送ってくれないかなあ」

『お断りします』

 そう言うことも可能だった。

 だが、俺の脳内によぎったのは、ギャルが自力で家に帰っている最中に何らかの事件に巻き込まれることだ。

 もし、彼女が事件に巻き込まれてそれをニュースで知ったら、俺は後悔するだろう。

 あの時、車に乗せていれば良かったって。

 家まで送っていればこんなことにならなかったのに。

 そんなふうに思いたくないから、俺はこう言うしかなかった。

「わかった。送るよ」

「っしゃあああ」

 ギャルはなぜかうれしそうにガッツポーズをして、それから助手席に乗り込んだ。

 なんだか急に不安になってきたぞ……。

 

「で、家はどの辺なの?」

 運転しながら何とか聞いてみると、ギャルは「とりあえずまっすぐー」と言った。

「ねえ、ポテチ食べていい?」

「いいけど」

「わーい」

 ギャルはガサガサとやったあとでポテチを食べ始める。

「ねえ、カフェオレ二つ買ったんだけど、お兄さん欲しい?」

「え? いや別に」

「遠慮すんなし。あたし二つとか飲めないからあげる」

 ギャルは「ま、後で飲んで」と言ってもう一つのカフェオレを飲み始める。

 なんでこんなに他人の車でくつろいでるんだ。

「で、家どこよ」

「えー。んー。まだ先ー」

「先って」

「お兄さん、なんか急に愛想悪くなった?」

 ギャルの言葉に、赤信号で止まった俺は答える。

「まだ免許取って二カ月しか経ってないから、運転中にあれこれ喋れないんだよ」

「あー。なんだそういうことか」

 ギャルはそこまで言ってから、「あっ! それだ!」といきなり大きな声を出す。

「な、なんだよ! びっくりしたなあ」

「ごめーん」

「運転中だったら事故ってるからな!」

「アハハ。うけるー」

「うけてる場合じゃねーよ」

 そこで青になり、俺は再び運転に集中することにした。


 辺りはどんどん民家が減り、田んぼも減り、山が近づいてくる。

 山の上に住んでるとかじゃねーよな。

 それは勘弁してくれ。

 免許取り立てが山道を運転して、生きて帰って来られるとは思わない。

 山へ続く一本道に入る前に、ギャルが「右曲がって」と言ったのでホッとした。

 この道は、比較的大きな道路が続いているし、牧場やらカフェやら輸入雑貨屋らがチラホラある、いわゆる観光地なのだ。

 薄暗くなり始めたので、余計に運転には慎重になるものの、そもそも車通りが少ないからありがたい。

「お兄さんさ、なんて名前?」

千堂透哉せんどうとうや

「ふーん。あたしはなんて名前だと思う?」

 何歳だと思う? じゃなくて名前がなにかと聞くタイプは新しいな。

「わからねーよ」

「ピーチっていうの」

「へえ……」

 反応に困る。

 あだ名だろうか。

 いや、今はそれが下の名前ってこともあるんだよな……。

とうさんさー。彼女いる?」

「そんな呼ばれ方されたことねえな」

「いいじゃん。合ってる合ってる」

「なにが合ってるんだよ」

「で、彼女は?」

 その時ふと頭に浮かんだのは、杏の顔だった。

 本人は地味だと気にしているが、整った顔立ちをしている彼女は実は結構男子にモテる。

 華奢な体は守ってやりたくなるし、そういう意味でも男子受けはいい。

 もう彼氏がいるのかもしれないな。

 そう考えると、胸がずきりと痛んだ。

「いないならいいや」

 ピーチは勝手に結論を出す。

「なんかごめん」と軽く謝られたが、謝罪をされると余計に虚しくなるんだが。

「ピーチは彼氏いるのか」

「えー。いなーい。なんかそれどころじゃないしー」

 ピーチは続ける。

「うちさー、親がさー、仲悪いんだよねー」

「そうか」

「私が小さい頃からさー、もう喋んないの。なんかもう冷戦って感じ」

「へえ」

「学生の時にあたしができちゃったらしくてー。それで責任感じて結婚したらしいんだけどさー」

「ふーん」

「あのさー、コンビニ寄ってくんなーい?」

「なんで?」

「レディにそういうこと聞くー?」

「え? ああ、トイレか」

「だーかーらー! 全部言うなし!」

「はいはい」

 助手席でばたばたと暴れるピーチを無視して、俺は近くのコンビニに車を駐車した。


 俺は特に用事はないので車内で待っていることにした。

 ピーチから先ほどもらったカフェオレを、一口飲む。

 うまい。

 ってゆーか、これ、俺がいつも買うやつだ。

 ギャルと好みが合うのか。

 ふう、とカフェオレをドリンクホルダーに戻し、スマホを取り出す。

 杏からメッセージは来ていない。

 もうこの際だから、俺はアッシーなのか、脈はないのか。

 本人に聞いてみてもいいのかもしれない。

 ずっと聞きたかったけど、俺から言いだすことはできなかった質問。

 スマホを操作しようとしたその時。

「たっだいまー!」

 勢いよく助手席のドアが開き、ピーチが戻ってくる。

 そしてスマホを持ったままでフリーズしている俺を見て、ピーチはニヤリと笑う。

「もしかして、好きな子に連絡取るところだった?」

「違げーよ!」

「ムキになっちゃってー。いいよ、いいよ。連絡とりなよー。あたし聞き耳立ててるからー」

「余計に嫌だ!」

「あ、やっぱり好きな子に連絡しようとしてたんだー!」

 ピーチはそう言うと、何がおかしいのか笑い始める。

「もういい。それより家はどこだよ」

 俺の言葉にピーチは、ようやく笑うのをやめてこちらを見た。

「だってー帰りたくないしー」

「親の仲が悪いからか?」

「もう秒で離婚しそうだしー」

「そう言われても俺はどうしようもねえしな……」

 俺の言葉に、ピーチは「うーん」と何やら考え込んで、それから顔を上げる。

「ねえ、好きな子に告りなよ」

「なんでそーなるんだよ!」

「そしたらさ、あたし、家帰る!」

「は? なんで俺の告白とピーチが家に帰るのと関係があんだよ」

 俺が眉間に皺を寄せると、ピーチは大真面目な顔で言う。

「透さんが、好きな子に告ったら、あたしも両親が離婚しないように説得する」 

「ってことは俺の告白が先なのか……」

「いーじゃんいーじゃん。OKもらえるってー」

「何を根拠に……」 

「だって仲良いから好きなんでしょ? だから告って付き合いたいんじゃないのー?」

 ピーチの言葉に、俺は昔のことを思い出す。


 杏とは自慢じゃないが、結構、仲が良かった。

 幼稚園で結婚を約束もしたし、小学校の頃はいつも一緒に遊んでいたし、中学の頃は周囲から冷やかされるのが嫌だったから離れていたが、お互いの家を行き来したりもしていた。

 高校は別々になってしまったが、大学は同じところを受験しよう。

 その言葉を胸に、俺は頑張れたのだ。

 二人で無事に大学を合格をしたら、告白をしようって。

 まあ、したんだけども。

 杏には伝わらなかったんだから、これはノーカウントで。

 せっかく一緒の大学になったのに、お互いにほとんど話さないし、アッシーだし。

「うまく……いくわけねえだろ」

 俺はいつの間にかそう言葉に出していた。

「なんでそう思うの?」

 ピーチがじっとこちらを見ている。

 暗い車内で見るガングロメイクは、心臓に悪い。

 俺が何も言えないでいると、ピーチはこう続けた。

「ちゃんと自分の思ってること言わなきゃ、わからないよ」

「でも……」

「あたしの勘だけど、ここで告らないと透さん、一生、告白できないと思う」

「なんでそんなことが言えるんだよ」

 ピーチの目を見ると、白く淵どられた目がまっすぐに俺を捉えている。 

 彼女はよく見れば澄んだ目をしているし、それにどことなく、高校時代の杏に、似ているような……。

 んなわけないか。

 でも、俺がガングロギャルでさえ杏に見えるってことは、相当好きなんだよな。

 もう覚悟を決めてここで告白して玉砕。

 まあ、それも悪くないか。

 どうせ黙っていてもアッシーの身だ。

 遅かれ早かれ、俺は杏に『俺の存在ってなんなの? アッシーなの?』と女々しく聞くだろう。

 そうなるよりは、ここで告白したほうが潔い。

 俺は大きく頷いて、スマホを操作する。

 震える指で、なんとかこうメッセージを打った。

 


   好きだ。


 

 この三文字を打つだけで、喉の渇きと体の震えが止まらなかった。

 だけど、どうしても『送信』のボタンが押せない。

 俺がため息をついたところで、ふいにスマホが奪われる。

 ピーチは「ええっと」と言いながらスマホを操作した。

「おい、いま何した?」

「え? 送信したー」

「勝手になにやってんだよおおお」

「えー。でも告るつもりだったんでしょ?」

「そーだけどさああああ」

 俺が頭を抱えていると、ぴんこんと聞き慣れた音が聞こえる。

 ピーチからスマホを奪い返し、深呼吸をしてからメッセージを見た。

 杏からだ。

 やけに速いな……。

 そう思って、ええいと気合いを入れてメッセージの内容を確認する。



  彼女いるんじゃないの?



 予想外の答えに、俺は肩透かしをくらったような気分。

 彼女はいない、と答えると、杏からまた返事がくる。



  ついさっき、お兄ちゃんがコンビニで透哉が女の子を助手席に乗せてるの見たって言ってたから。



 俺はそのメッセージを読んで、女の子? と首を傾げる。

 ガングロギャルが目を輝かせて「どう? どう?」と聞いてきた。

 こいつ、女の子ってゆーか、別の生き物だろ。

 まあ、女の子ではあるけども。

 どちらにしても、彼女ではないと否定しようと事の経緯を説明するべくスマホを操作――しようとしてできなかった。

 バッテリー切れだった。

 ああ、そういえば充電するの忘れてた。

 俺はがくっと肩を落として、はああとため息。

 ピーチは俺と杏のやりとりを見ていたかのようにこう言う。

「とりま、私もそろそろ帰るよ」

「え? ああ、家、どこだよ」

「最初に会ったコンビニ、あそこでいい」

「でも、家そこじゃねーんだろ」

「大丈夫だから」

 ピーチの言葉に、俺は彼女と会ったコンビニに戻ることにした。


 コンビニの駐車場に車を停めると、ピーチは「ありがと」とスクールバッグを肩にかける。

 ドアに手をかけて動きをぴたりと止め、こちらを見た。

 それから彼女はこう言う。

「ああそうだ。今日さー。杏ちゃんにホテル誘われてもすぐに行っちゃダメだよ」

「……は?」  

「とりま、話し合いしてから、そこからお互いの愛を確認してからすることしてよね!」

 びしっとピーチに人差し指を突きつけられたが、なんのことかわからない。

「じゃ、そういうことでー。まったねー」

 ピーチが車を降りたあと、ふと助手席を見ると何かが落ちていた。

 拾ってみると、それは学生証だった。

 俺はそこに書いてある名前も、写真もにわかには信じられなかった。

「あっ。忘れ物ー」

 ピーチが戻ってきたので学生証を差し出す。

 俺は何か言おうとしたが、その前にピーチが「秘密」と笑って、車のドアを閉めた。

 ピーチはどこへ行くのかと思えば、林の中へ入っていく。

 次の瞬間、林から何かが飛び立ち、一瞬で消えた。

 俺は目をごしごしとこすってみたが、そこには夏の夜空が広がっているだけだ。     


 いつものくせで、杏の家の前を通ると門の前に誰かが立っている。

 杏だった。

 車を停めると、杏は助手席に乗り込んできてこう言う。

「ホテル行こう」

「はあ?」

「男の子は、そういうのが好きなんでしょ? やることやらないと付き合わないんでしょ?」

 杏は怒ったような悲しそうな顔でそう言った。

「なんだそれ……。どこで聞いた話だよ」

「友だち」

「そんなの真に受けんなよ」

「だって、私、喋れないもん」

 杏は俯いてから、こう続ける。

「透哉と車で二人きりだと、緊張して何話していいかわからないの!」

「別にいつも通りでいいだろ」

「いつも通りができないの……。私、高校で透哉と離れ離れになってわかったの」

 杏は潤んだ瞳でこちらを見て、それから視線をそらして黙り込む。

 俺は勇気を出してこう言った。

「好きだ。杏。俺はアッシーでもいい!」

「えっ? アッシーって……。はあ?」

「そうじゃないの?」

「違うよ! 透哉と一緒にいたかっただけだもん!」

 杏はそう言ってから自分の言葉に照れくさくなったのか、顔を真っ赤にした。

「でも、ごめんね。透哉は自分が私に都合よく使われてると思ってたんだね……」

「違うならいいよ」

「せっかく誤解とけたのに、透哉に彼女できたんじゃ、どうしようもないか」

 杏がはああとため息をついて、顔を両手で覆う。

「いや、あれはな、違うんだよ」

「何が違うのよ」 

「彼女じゃない。それだけはハッキリと言える」

 俺はそう言ってから、勢いづいてこう言った。

「将来、結婚しよう!」

「えっ? けっ、こん?」

 ぶわっと杏の顔が赤くなり、俺も顔が火照るのを感じた。

 杏は「結婚って結婚て」と繰り返しながら、急に顔を上げてこう言う。

「とりあえず、私の部屋に来ない?」

「えっ? でも」

「今日はお父さんもお母さんも仕事で遅くなるし、お兄ちゃんは彼女のとこ。つまり家には私一人」

「……うん、寄らせてもらいます」

 俺はそう言うと、車を杏の家の駐車場に停める。

 

 杏と手をつなぎながら、よく手入れされた庭を二人で歩く。

「なあ、未来ってさ、ガングロギャルがまた流行してると思う?」

 俺の突然の質問に、杏は「未来?」と首を傾げてから少しだけ考える。

「うーん。流行してるかもね。私、小学生の頃にガングロギャルいいなあって思ってた時期あるし」

「まじかよ。それは知らなかった」

 俺はそう言って、ピーチの写真を撮っておけば良かったなと思った。

 ピーチのことを、杏に話したらなんて言うだろう。

 きっと冗談だと思われて笑われるだけだろうな。

 だって、本名は千堂桃せんどうもも

 すっぴんは杏にそっくりな、十七年後の未来からやってきた女の子なんだから。

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