第260話 3人目
バイト友達、クラスメイト。
この2人に対しての宣戦布告と揺さぶりは、大成功といってもいい結果で終わった。
ひより先輩に対してはバイト中は休憩時間までべったりはぁくんにくっついているようにしたし、宝田先輩はさっきの昼休みは結局3人でお昼ご飯を食べるという方向に持っていけた。
そして今、私は3人目のところに向かっていたのだけど……
「なんですかこのボロさ加減は……」
目的地の図書館にやってきたは良かったものの、まず扉がガタついてて開けるのに時間がかかってしまった上に、図書館の中には誰もいませんでした。
「たしか……星宮先輩でしたかね……
いつもはぁくんと一緒に図書館にいるって聞いてたのに……」
そんな独り言を呟きながら、
図書館の中をうろうろしていると……
「あ、あのっ。
私がどうかしましたか……?」
「わっ!?誰!?」
「ひゃっ!?ごめんなさいぃ!」
肩を叩かれてびっくりした私は、つい大きな声を出して振り向いてしまった。
そこには、肩を震わせて本で顔を隠してしまっている女の子が1人。
「あの、もしかして星宮先輩ですか……?」
「は、はい……
えっと、何か図書館に御用ですか……?」
その女の子──星宮先輩は、本から半分顔を見せて恐る恐るそう答えるのでした。
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