第247話 優秀賞

夜から行われる文化祭3日目。


ここでは例年、文化祭の最優秀賞、優秀賞クラスが発表され、その後にキャンプファイヤー、そして花火が行われるというふうになっています。


そして、ちょうど今から優秀賞のクラス発表が行われる所でした。


「優秀賞2クラスの発表です!

まず最初のクラスは〜……」


それまで騒がしかった会場も、すぐに静かになって自分たちのクラスが呼ばれる瞬間を待ちます。


「3年B組!『占いの館』です!!!」


『うぉぉぉぉ!!!!』


3年B組のみんなが立ち上がり、ハイタッチしたり抱き合ったりしています。


私達もどんなお店かは聞いていて、体育館全体を使ったそのお店は、中は迷路になっていていくつかゴールがあり、ゴールに置いてある黒い箱の中に占い結果の紙が入っているというものだったそうです。


「続いて2クラス目は………



2年A組!!『本気のお化け屋敷』です!!!」


「え!?ほんとに!?やったー!!」


「やったね美雪ちゃん!」


隣にいる美雪ちゃんはぴょんぴょんと飛び跳ねて私の手を上下にぶんぶんと振っています。


このお化け屋敷の噂も聞いていて、「とにかくリアル」だったらしいです。


(特に雪女がやばかったとかも聞きましたが……

さすがに言えませんね……)


美雪ちゃんは、みんなでお昼休憩をしていた時にも「みんな、思ってたよりずっと怖がっちゃってね……」と、滅入った様子でしたし知らない方が幸せです。


「これで最優秀賞がココナッツ達のクラスだったら最高だね〜!」


「そうですね!」


手応えもありましたし、かなり自信はあるのですが……あまり他のクラスを見に行ったりも出来てないので分かりません。


そして、司会の篠木先輩はじっくりためた後に……


「それでは、最優秀賞の発表です!

最優秀賞のクラスは〜……………」

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