第248話 最優秀賞

「──1年A組です!!」


『いやったぁぁぁぁ!!!!!』


「え?ココナッツのクラスじゃないの!?」


「そうですか……

かなり自信があったんですけどね……」


隣のココナッツは本当に言葉通り自信があったみたいで、すごく残念そうにしている。


「1年A組って何してたところ?」


「私も分かりませんね……」


そもそもこの文化祭は、1、3年生は自由出店になっているので特に1年生は毎年ほとんど出店をしてない。


それだけに、1年生のフロアに顔を出した人もそこまで多くなかったのか私たちと同じような内容の会話も聞こえてくる。


「1年A組は、コスプレ喫茶だったのですが、これぞ隠れ名店という感じでした!コスプレだけでもハイクオリティなのに、出てくる料理もかなりのもので文化祭実行委員の票を半分以上集める結果になりました!」


周りからは『行ってみれば良かったなぁー!』と言う声が多く聞こえてきます。


「それでは、景品授与に移ります!

今発表した3クラスのクラス委員長は前に出てきてください!」


その言葉で3人の生徒が前に移動していた時でした。


「おい!?あのすげぇ可愛い子2人は誰だ!?」


「おいおい!

2人ともアイドルみたいにかわいいぞ!?」


「やべぇ!写真撮っとかねーと後悔するぞ!」


突然、前列の方が騒がしくなりはじめたのです。


そのみんなが注目する先、

ステージの上に居たのは1人は知らない方、おそらく1年生の方でみんなが言っている通りどこかのアイドルが来ていそうなピンクの可愛らしい服をきた女の子でした。


そしてもう1人は……


「え!?ねぇココナッツ!あれって……」


「はい、間違いないですね……」


黒の浴衣を身にまとった、葉幸くんだったのです……

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