第239話コンテスト
文化祭2日目。
野外ステージ付近の出店以外はほとんど閉められていて、みんなステージ付近に集まってきています。
何故ここまで人が集まっているのかと言うと……
『コンテスト、俺はやっぱコスプレが楽しみだな!』
『いやいや!ミスコンだろ!』
『俺は心の内、ありったけ叫べよコンテストに出るつもりだぜ!』
『まじかよ!?何言うんだ!?』
『それは本番まで秘密だ!』
──その理由というのは、2日目の日程全てを使って行われる『怒涛の10連続コンテスト!参加者どんどん来やがれ!(きてください)』の影響です。
その名前の通り、言わずと知れたミスコンやミスターコンから、コスプレコンテストや大声で自分の心の内の思いを吐き出すコンテストなど、様々なコンテストが行われます。
私は参加するつもりはなかったのですが、コンテスト主宰が生徒会という事で、葉柚さんにどうしても出て欲しいと言われ出場することになりました。
確か葉幸くんもいくつか出ることになっていたはずですが、大丈夫なんでしょうか……?
もう既に、控え室ではかなりの人が入っていますが葉幸くんの姿が見えません。
「それじゃあ1番目、コスプレコンテストに出場される皆さんはスタンバイお願いします!」
『はーい』
そんな生徒会スタッフさんの声と共に、コスプレコンテスト出場の人達がどんどんと移動していき……
(あ、れ……?)
見た事のある……というか、私たちのクラスのメイド服を着た、長い銀髪の美人さんが通り過ぎていき、周りの人も釘付けにされたようにその女の子に魅入っています。
その綺麗な顔立ちが最大限生かされるように化粧も控え目でしたが、私もその子が誰なのかというのは分かりませんでした。
(ま、まさか……
そんなはずないですよね………)
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