第208話 実行委員決め(前半)

「よーしお前ら!

二学期始まったな!」


『はぁ………』


6限目のホームルームの時間。

クラスメイトの半分程が、示し合わせたかのように同時にため息をつく中、葉幸くんはというと……


「すぅ……すぅ……」


ぐっすりとホームルーム中だと言うのに眠ってしまっていました。


「てなわけで、まずは2週間後に迫った体育祭と、1ヶ月後の文化祭の実行委員決めをしてもらう!どちらもクラスから男女1名ずつだ」


『えぇ…………』


クラスメイト一同、「面倒臭い」という感情を隠すことなく全面に出していきます。

しかし、先生はそれを気にした様子もなく説明を進めていきます。


「とりあえず、体育祭だがまぁ本番以外はやる事はほとんどない。本番前日にすこし準備をして、本番では生徒の誘導とかだな。次に文化さ──」


「すぅ……すぅ………」


先生が、葉幸くんをじっと見つめています。

そのまま、ゆっくりと近づいてくると……


「いてっ……」


おでこをピンっと弾かれ葉幸くんがゆっくりと顔を上げます。


「起きたか、浜辺?」


「えっと……

おはようございます?」


そんな、まるで状況を理解出来てない葉幸くんに

先生は無情にも……


「とりあえず浜辺。他に立候補者いなかったら、お前は体育祭と文化祭の実行委員で決定な?」

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