第200話 夏祭りデート……?

「なんであんたがここにいるのよ……」


「それはこっちのセリフです」


神社にほど近い、公園の噴水広場前にて葉幸くんを待っていたところでその女の子──私のライバル、簪ひよりさんが声をかけてきました。


夏祭りだと言うのに彼女は軽装で、涼しそうな格好をしています。

彼女の事ですから、葉幸くんを夏祭りに誘うも私という先約があったために断られ、友達と遊びに来たと言ったところでしょう。


それに比べて、私は浴衣を着てデートの準備は万満です。今回は私の勝ちのようですね!!!


「まぁいいわ

どうせあんたは友達と待ち合わせでしょ?

私は今日、さちと夏祭りデートなのよ」


「あら、奇遇ですね。

私も葉幸くんと夏祭りに行こうということに──」


『は?』


2人の少し大きめに出た声が重なって周りの人が一瞬私たちの方に目を向けてきます。


「そ、それよりも!

葉幸くんと夏祭りデートとは一体──」


「あ、2人とも早いね。遅くなってごめんね」


「お、他にも来るとか言ってたけどココナッツとファミレスの人じゃん!」


「あぅ……知らない人が………」


その場に現れたのは3人の美少女──ではなく、1人の、何故か女物の浴衣を着た葉幸と、美雪ちゃん、星宮さんだった……


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