第197話 小悪魔系後輩
「そうだったんですね……」
私は、アイスクリームを2人で食べながら、私がさらわれた後の事を真田くんに教えてもらっていた。
なんでも真田くんは、いなくなったことに気づいた後でプールのスタッフさんなんかに声をかけて一緒に探してくれていたとの事でした。
まぁつまりは、真田くんが私のところに駆けつけられたのは単なるラッキーだったってことだ。
メン○スコーラに関しては、私がさらわれた時点で嫌な予感をした真田くんが、ちょうど私の分まで買ってきたコーラに元々持ってきていたメント○を入れて全力で振っておいて、もしものために用意しておいたものだったそうだ。
「だからさっき、このプールのスタッフさんが真田くんに何だか焦ったような表情で話しかけていたんですね」
「うん。あの後ちゃんとスタッフさんにも見つかったって伝えてあるから、もう探してくれてる人達にも伝わってると思う」
「そうだったんですね……
私のために、ありがとうございますっ」
「い、いや、その……
あ、当たり前のことですから!」
真っ赤になってそう答える真田くんには、さちくんとはまた違った可愛さがある。
ラブコメなんかで出てくる、先輩をからかう小悪魔系後輩の気持ちが少し理解できた気がした。
「さぁ!少し事件もありましたけどまだまだ時間はあります!たっぷりプールを満喫しちゃいましょう!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます