第146話 悩み

「まぁさちくんが聞きたかったことは分かったよ」


なんとかさちくんの勘違いというか、鈍感なお陰で私が心夏ちゃんやひよりちゃんにアドバイスしていたことなんかは「友達にするため」ということになった。


それと同時に、さちくんは「みんなとも友達として、ちゃんとするから心配しないで」と言っていた事には、不覚にもウルっときそうになった。


(さちくんも、あの時からは考えられないくらい成長したなぁ……)


これも、心夏ちゃんやひよりちゃんが頑張ってくれたお陰だと思う。


「そういえば、悩みの方は何なの?」


すっかり忘れそうになっていたけど、さちくんに悩み事の相談なんてほとんどされた事がないし、かなり重大なことかもしれない。


「あー、うん……

悩みって程のことじゃないんだけど、心夏とかひよりさんに男として見てもらうのにはどうしたらいいか分からなくって……」


「男として見てもらう……?」


あれ?あれれ?

これはもしかして……


「僕、多分心夏とひよりさんに──」


ま、まさか本当に!?

ここでお姉ちゃんにまさかまさかの心の内を告白しちゃう感じ!?



「──多分、女と思われてるんだよね……」


「女と、思われてる……?」


(で、ですよね〜

多分違うんだろうなと思ってました……)


「ここ最近、心夏とひよりさんがすっごいくっついたりしてくるのは知ってると思うんだけど」


「うん……」


「それで、心夏とかひよりさんに聞いたら「友達同士ならこのくらいみんなやってる」っていうんだよ」


「う、うん……」


「それで、ロータスに相談してみたら「男の子にはそんなことしないと思いますし、心夏やひより?という女の子は葉幸のことを女の子と思っているのでは?外見的にも葉幸はなかなか美少女ですからね!」って言われたんだよ」


マーちゃんんんん!!!!!!!


言いたいことは分かるけど

違うよぉ!そうじゃないよぉ!!!


(つまりはマーちゃんも、鈍感ってわけだね……)


「僕、ロータスに言われた通りで外見的にも女子よりな感じだし、それに女子同士なら確かに僕がされたみたいにくっついてるのも教室とかで何度か見たことあるなって思ったら、確かに僕って2人から女子と思われてるんじゃないかなって思って……」


「そ、そうだねー……」


「それで、僕のことを2人に男として見てもらう方法何かないかな!?」


「ごめん、私もわかんない……」



お悩み相談、終了

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