第117話 一安心

ピアノの練習をはじめてから5日、ついに音楽の授業の日がやってきました。

先生には既に私がピアノをやるということは言ってありますしクラスの人にも教えてあります。


「──それじゃあ、今日は伴奏者も決まったのでさっそく合わせていこうと思う」


(いざやるとなると緊張しますね……)


まだまだダメなところが多いですが、ロータスさんと葉柚さんのお陰で一通り弾けるようにはなりました。


「それじゃあ宝田、よろしく頼む」


「はい──」






「宝田、お前1週間でここまで出来るようになったのか?」


「はい、ロータスさんや葉柚さん──生徒会長に教わってなんとか」


1回の通しが終わったところで、先生はそう声をかけてかけてくれました。

なんとか練習通りには弾くことができたと思います。


「なるほど、マーガレットだけじゃなくあの生徒会長からも……

まだまだ改善するところはあるが、これなら合唱コンまでには間に合うだろう。頑張ってくれ!」


「はい!」


葉幸くんの方を見ると、ニコッと微笑んで口パクで「良かったよ」と言ってくれました。


(上手くできたみたいですね……

一安心です)

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