第100話 鬼のお面

準決勝第2試合も終わって決勝戦前のお昼休み。


私と葉幸くん、それに美雪ちゃんにロータスさんを加えて4人でお昼ご飯を食べ終えたところで話は私たちのバドミントンの試合に移っていました。


「いや〜凄かったよね!準決勝!」


「はい!最後の最後まで目が離せませんでした!」


私たちの試合は最終的には21ー17で、最初のリードしていた差分はほとんど無くなってギリギリの試合でした。


「うんうん!教え子がよく育ってくれてわたしゃ満足だよ!」


「美雪!今度私にもバドミントン教えて!」


「おぉ?いいぞいいぞ!

これからは先生……いや!師匠と呼びなさい!」


「分かりました師匠!」


(また美雪ちゃんは余計なことを教え込んで……)


ロータスさんがこの学校にやってきてから1ヶ月。

こんなに楽しそうに微笑んでいるロータスさんを見ていると、私も嬉しくなります。


「そういえば、美雪ちゃんはバドミントンの試合でてないんですね」


準決勝第2試合で勝ったのは、なぜかトーナメント表にはペアの名前ではなく「運営からの刺客」と書かれているペアで、2人とも鬼のお面のようなものをして顔が見えませんでした。


「わ、私?ま、まぁ私はバレーに出ることになってるから2つは無理かな〜って」


「でも、バレーって明日ですよね?あまり影響は出ないと思うんですけど……」


「ほ、ほら!怪我とかしちゃって迷惑かけるわけにもいかないでしょ?だから我慢したんだよね!」


「そうなんですね……」


確かに私も明日バレーに出るというのに、そこまでのことは考えていませんでした……


──次の試合は怪我の無いように、そして優勝出来るように精一杯頑張る!を目標でいきましょう!

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