第72話 バトミントン
「とりあえずサッカー15人とバレー14人は決定だな。
じゃあ決まってない人とりあえず手を挙げてくれ」
サッカー、バレー共に経験者や運動神経の高い人で危なげなく固められた後、次のバトミントンのメンバー決めでは先程とは違う方向性の盛り上がりを見せていました。
「よし、男子6人女子6人だな。ちょうど6ペアが組めそうだ」
──え?
どう見ても、男子7人女子5人じゃないですか。
ここはバレーの女子を加えて7組になるはずでは?
「あ、あの。男子7人女子5人ですよ?」
このまま進んでも途中で間違えに気づくとは思いますが一応指摘はしておきます。
しかし、予想に反して先生はキョトンとしたような顔をされています。
まるで何を言ってるのか分からないとばかりに……
「えっと、何回数え直しても6人ずつなんだが……」
「あの、先生」
そんな先生に声をかけたのは葉幸くんでした。
「僕、男です」
「え?」
「だから、僕は男です。
今先生が指で女子の人数数えている時に僕もカウントされてたので数え間違いしてるのかなと思ったんですけど違いましたか?」
先生は生徒名簿を取り出して確認すると……
「そ、そうみたいだな……。
てことは男子7人、女子5人なんだが女子のバレーから誰か2人でてくれる人はいないか?」
先生の言葉を聞いて教室は少しざわつき始めますが、そんな中でも誰も手を上げることはありません。
しかし、もちろん私は──
「やります」
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