第73話 ペア決め

「悪かったな、浜辺。去年までは大学生でまだ教師としては1年目でな……

名前は頑張って覚えたんだがまだ顔と一致させられていないんだ」


「いえ、たまに間違えられるので慣れていますよ

気にしないでください」


一旦バトミントンのペア決めのために男女7人ずつの14人で廊下に出た後、先生は葉幸くんに頭をさげました。

ちなみに、女子のもう1人は学級委員長にもなっていた星城せいじょうさんという人が手を上げてくれました。


(なるほど……

新人さんだったんですね)


それなら仕方ないかもしれませんね。

私も最初は女の子と見間違えましたし。


「よし、それじゃあペア決めをしてもらうんだがさすがに男子と女子で新しいクラスになったばかりなのにペアを組めと言われても組みにくいよな……」


確かにそうですね……

私がここで「葉幸くん、ペアになりませんか?」というと、周りに何か思われてしまって噂なんかになった時に葉幸くんが迷惑するかもしれません。


(困りましたね……)


これでクジなんかになってしまえば完全な運任せになってしまいますしそれはさけたいところですが……


「とりあえず、ペアになりたい人に声かけてもらえるか?」


しかし、残念ながらみんな周りの様子を伺うだけでペアは1つも完成しません。


何か良い方法はありませんかね……

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