第52話 クラス替え
学校に到着して、すぐに掲示板に向かった私は1年前にも見た掲示板前の人で溢れかえった光景の外にいました。
私の手には2人分のカバンが持たれていて、美雪ちゃんはあの人混みの中に入って私たちのクラスを確認しに行っています。
葉幸くんのクラスも確認しておきたかったので私が行くと言ったのですが、美雪ちゃんが譲ってくれませんでした。そして、カバンが邪魔だということで私は美雪ちゃんのカバンを預かったというわけです。
数分すると、美雪ちゃんが戻ってきましたが肩で息をしていることからそうとうな激戦だったように思えます。
「う〜ん……残念、ココナッツとは別のクラスみたい」
「そうでしたか……」
別のクラスともなると話す機会も減りますし、お互いでクラスメイトの方々との交流もあるでしょうから今までのようにはいかないでしょう。
「私がA、ココナッツがCクラスだよ」
「クラスが別でもお昼休みや放課後、それに朝だって一緒にいられる時間はありますよ」
そう言うと、美雪ちゃんはさっきまでの暗い顔から少しいつもの明るい感じに戻りました。
「そ、そうだよね!」
「はい、そうですよ」
「うん!じゃあ新しいクラスにれっつご〜!」
すっかり元の調子に戻った美雪ちゃんと一緒に、私達は新しいクラスに向かうのでした。
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