第51話 2年生
簪さんと話してから約3週間がたって、春休みもとうとう終わってしまいました。
この春休みの間に、私の気持ちはある程度まとまったと思います。
結局、春休みの間は美雪ちゃんや他の友達と遊んだりすることもありましたが葉幸くんとは1度も会うことはありませんでした。
なのに1人でいる時も
みんなと一緒にいる時だって、ずっと私は──
「どうしたのココナッツ?」
「い、いえ。なんでもありませんよ」
美雪ちゃんが心配そうに声をかけてくれました。
「今日から2年生なんだよね〜
また一緒のクラスになれるといいね!」
「そうですね……」
葉幸くんともまた一緒のクラスになれるでしょうか?
まぁ同じクラスでも話すことはないのですが……
「おーい、ココナッツ?大丈夫ー?」
声がして顔を上げると、数歩先に美雪ちゃんがいました。
「あ、すみません。考え事をしていました」
「ならいいけど……
とりあえず学校行こ!新しいクラス気になるし!」
美雪ちゃんはいつも通りの明るさで走っていきます。
「待ってください、美雪ちゃん!」
私はその背中を慌てて追いかけるのでした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます