第51話 2年生

簪さんと話してから約3週間がたって、春休みもとうとう終わってしまいました。


この春休みの間に、私の気持ちはある程度まとまったと思います。

結局、春休みの間は美雪ちゃんや他の友達と遊んだりすることもありましたが葉幸くんとは1度も会うことはありませんでした。


なのに1人でいる時も

みんなと一緒にいる時だって、ずっと私は──


「どうしたのココナッツ?」


「い、いえ。なんでもありませんよ」


美雪ちゃんが心配そうに声をかけてくれました。


「今日から2年生なんだよね〜

また一緒のクラスになれるといいね!」


「そうですね……」


葉幸くんともまた一緒のクラスになれるでしょうか?

まぁ同じクラスでも話すことはないのですが……


「おーい、ココナッツ?大丈夫ー?」


声がして顔を上げると、数歩先に美雪ちゃんがいました。


「あ、すみません。考え事をしていました」


「ならいいけど……

とりあえず学校行こ!新しいクラス気になるし!」


美雪ちゃんはいつも通りの明るさで走っていきます。


「待ってください、美雪ちゃん!」


私はその背中を慌てて追いかけるのでした。

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