第36話 お昼ご飯(1)
「いや〜いい買い物したね!」
「ですね」
私と葉柚さんは文房具店以降もいくつか店を回って、服を見たりしていました。
途中で本屋にも寄って、約束通り浜辺くんの欲しかった漫画を葉柚さんが買って渡してあげた時の浜辺くんは幸せそうな顔をしていて、そんな顔を初めて見た私はなんだか新鮮な気持ちになりました。
「そろそろお昼食べようよ!」
「そうですね。浜辺くんもそれでいいですか?」
私たちの後ろで、ぼーっとしながら歩いている浜辺くんに声をかけるとコクリと首を縦に振りました。
「浜辺くんは食べたいもの、ありますか?」
「いや、特にはないかな」
「はいはーい!私今日はハンバーガーの気分です!」
ハンバーガー、ですか……。健康に悪そうなイメージがあって1度も食べたことがありませんが、葉柚さんでも食べるんですね……
(私もチャレンジしてみようかな?)
「心夏ちゃんは?」
「私も特に食べたいものはないので、ハンバーガーにしましょうか」
「やったー!それじゃあレッツゴー!」
それから、私たちはハンバーガー店に入りそれぞれ注文して商品を受け取り、席に座りました。
「心夏ちゃんは何にしたの?」
「私は普通のハンバーガーのセットにしました。葉柚さんのそれはなんですか?」
葉柚さんは私のものよりも2倍ほどのサイズのハンバーガーを大きく口を開けてかぶりついていました。
「えっほへー。ほへはべははーはーっへ」
「姉さん…飲み込んでから喋って」
浜辺くんは呆れたような顔をして葉柚さん注意します。
「これはデカバーガーって言って、普通の2倍サイズのバーガーなんだよ!」
「そんなの食べられるんですか…?」
「余裕余裕♪」
葉柚さんはもう一度ハンバーガーにかぶりついて、「んん〜♪」と美味しそうに唸るのでした。
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