姉さんと宝田についてやってきたのは近くのショッピングモールだった。

割と大きめで東京ドーム1個分くらいはあるんじゃないかと思う。

まぁ東京ドームを見たことはないんだけども……

｢葉柚さん、これなんてどうですか？｣

｢いいんじゃないかな？あっ…、でもこれも可愛い｣

｢うーん。迷いますね……｣

姉さん達は2人で文房具店のシャーペンなんかを見てどれを買うか悩んでいる。

｢へぇ〜、でかっ……｣

一方で僕はと言うと、2人から少し離れた場所で携帯をさわっていた。今調べたところ、ここのショッピングモールは東京ドーム2個分程の広さだったらしい。

(ドームが2個入るなんて凄いな……)

というかテレビとかで東京ドーム⚫個分の広さ！とか言ってるけど、あれ正直まったくわかんなくて漠然と｢広いんだなー(棒)｣としか思わないんだよね。

｢何してるんですか？｣

なんて考えていると、2人は買いたいものが買えたようで小さな袋を持って話しかけてきた。

｢いや、何となくこのモールの広さが気になってね｣

｢？｣

宝田は訳が分からないという顔をしている。

｢そんなことより次いこーよ！｣

そんな僕達の状況などいざ知らず、姉さんは僕と宝田の手をとってどこに行くとも言わずに走り出した。

｢姉さんはやい…｣

｢葉柚さんお店で走るのはよくないですよー｣

｢気にしない気にしない！｣

そんな僕達の注意など一切聞かない姉さんに引っ張られる僕達は、顔を見合わせてクスリと笑ってしまうのだった。

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