第24話 来てくれないかな?
「あっはは〜なるほどね。じゃあほんとにクラスメイトなだけなんだね」
「分かって貰えましたか……」
生徒会長の質問の嵐を耐えきって、なんとか浜辺くんとはクラスメイトの関係であることを分かってもらえました。
なんだか、彼氏に近づく女を許さないみたいな雰囲気があって怖かったです……
「さてとっ、じゃあ本題なんだけど何に困ってるのかな?」
この口ぶりに、さっきまでの態度。恐らく生徒会長はまだ噂のことは知らないのでしょう。
「えっと、今日の朝来た時には広まっていた噂なんですけど──」
私はそれから噂のことと、朝からあったことを生徒会長に伝えました。生徒会長は難しい顔をしています。
「そっかぁ……。噂ってなると面倒だよね。
よしっ、ちょっと待っててね〜」
生徒会長はそう言うと、携帯を取り出して誰かに電話をかけはじめます。
「もしもし〜?
ちょっと今から生徒会室来てくれないかな?」
「来てくれないかな?」
「来てくれないかな?」
何を話しているのかは分かりませんがだんだんと言葉の圧が強くなってきている気がします。
電話の相手さんもお気の毒で……
「よしっ♪じゃあすぐ来てね〜」
それで電話は終わりました。
それから5分ほどして、生徒会長がお茶を入れ直していると……
コンコン
「空いてるよー」
ガラガラガラ……
「失礼します……」
「は〜い、失礼されまーす。とりあえず適当に空いてる席に座ってくれてていいよ〜」
「…え?」
私は携帯の電源を切って顔をあげるとびっくりして思わず声がでてしまいました。
なぜなら私の前に座った人、それが浜辺くんだったのですから
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