｢よし、じゃあそこにすわってね〜

紅茶とコーヒーどっちがいい？｣

｢えっと、じゃあ紅茶で｣

私は生徒会長に連れられて生徒会室にやってきていました。なんでも、今日は生徒会は休みらしく誰もこないそうです。

｢はい、紅茶どうぞ〜｣

｢ありがとうございます｣

生徒会長は自分の机にも紅茶を置くと、ポフンという音をたてて椅子に座られます。どうやら椅子にクッションを何枚も敷いているようですね。

｢さてと、私に呼ばれたってことはどういうことか分かってるだろうから全部省略！

単刀直入に聞きます──｣

省略して欲しくないですが……

それを言えるほどの雰囲気ではありませんね。

｢──うちの弟、さちくんとはどういう関係なの！？｣

｢え？｣

｢え？じゃないよぉ〜！さちくん！葉幸くんとどういう関係なのかって聞いてるの！｣

はさちくん？はさち…はさち…ん？

もしかして浜辺くんのこと！？

｢い、いやいや！どういう関係も何も！昨日ちょっと話したくらいでただのクラスメイトですよ！｣

｢ふ〜ん？ただのクラスメイトねぇ〜？｣

生徒会長さんはまるで自分の彼氏を狙っている女を見るように私をみてきます。怖い……

｢じゃあ、これは何かな？｣

生徒会長さんは自分のスマホ画面を私に見せてきます。そこには──

｢これって…｣

そこには浜辺くんのアカウントとのトーク履歴がのこっていてちょうど昼休みの時間帯に｢うちのクラスの宝田ってやつがピンチっぽい。助けてやってくれないか？｣とメッセージが送られていました。

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい