52.BILLY BAT/浦沢直樹
キリストの時代~世界の終末までと、関わってきたこうもりと絵描きたちをめぐるはなし。
それを回す解り易いものとしてアメコミ「ビリーバット」がある、という感じかなー。
……親切な作りじゃあないざんす。
表紙はほとんど同じ構図で主要キャラが出てくるという形。
1巻は最初のビリーバットの「作者」の日系人ケヴィン・ヤマガタ。
2巻は「元祖」ビリーバットの導きで結婚した白人男性と黒人女性―――人種差別問題。表紙は黒人女性の方だけど、後にこの二人の間に生まれるのが……
3巻表紙はそもそもの「こうもり」を見た昔の日本人忍者。で、それはまた海外からもたらされていたという……
4巻はヤマガタの弟子の書いた可愛いタッチのビリーバット。オリジナルはハードボイルド。
5巻はケネディ暗殺に関わる話。表紙は犯人とされたオズワルド。
6巻はまたヤマガタ。追われて日本に。そのまま7巻表紙の日系人の女子学生と和歌山へ。山下清的な青年も出てくる。そこでまた危険が……
8巻表紙は2巻の夫婦の息子。次代の「本当の」ビリーバットの描き手が育ちつつ。
9巻はヤマガタの心の師匠。……のちにおんなじ姿になるけどね。日本で「こうもり小僧」を描いてた先生。
10巻の彼女は何だったっけ……
11巻、まだヤマガタ大変。
12巻。とうとう例のビリーバットの描き手。名前も彼にちなんでケヴィン。
三代目の描き手として企業に登場。~14巻まで彼中心に。それとこうもりに関わったことで何か変わってしまった人々。
15巻。ビリーバットを有名にした仕掛け人チャック。彼の素性は。
16巻~17巻。ケヴィンが描けなくなった次の描き手登場。だけどそれは本当のビリーバットか? 彼の正体はチャックの息子だった四代目、企業を乗っ取って行く。そして二代目と同じタイプの偽物こうもりに。
18巻。更に時間が経って。ケヴィンはヤマガタを探す。
19巻では7巻の彼女にも娘が。映画の論文→「月の第一歩」の「特撮をした」監督と母と共に、またケヴィンも合流。「約束の場所」へ。
ケヴィンはビリーバットを書き上げ、四代目は描けなくなり、世界は崩壊していって。
でもコミックとそれを読みたいと思う人の希望は残った。
って感じですかねー。表紙から思い出す内容としては。
ともかく時間と空間が飛びまくるし、ある程度の20世紀陰謀説を前提知識として知っていないと厳しいわな……
面白いのは面白いんですよ。
ただ、ひたすら不親切だなあ、とwww
ある程度の陰謀説を陰謀説と知っていないとなかなか厄介なはなし。
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