第15話 伝えた人間

「ありがとう。でも、ごめん」


 ずっと好きだった同級生の男子に、自分の気持ちを伝えた少年。その結果、少年は失恋しまった。少年の恋が実らなかった理由は、その同級生の男子が、一人の女子に恋をしているからだ。   

 しかし、少年の心は悲しさよりも、嬉しさが勝っていた。


「ありがとう」


 好きになった相手から、優しい言葉を受け取った少年は喜んだ。少年は同級生の男子が自分を嫌がることなく、自分と真剣に向き合ってくれたことが、とても嬉しかったのだ。

 ありがとう。

 少年は、あのとき自分を励ましてくれたイユとビスムに対して、感謝の気持ちを抱いていた。これからも少年は、温かい思い出や優しい言葉を忘れることなく、前へと進んでいくだろう。

 初恋は実らなかったが、この恋愛は少年にとって素晴らしい思い出となったのである。

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