第47話 可愛い仮妻と混浴①
俺と由季は満足するまでお互いを堪能した後、ベッドの上で横になっていた。
その頃には既に日は暮れていた。
由季はうつ伏せの状態になり、抱き付いてくる形で俺の体の上に身を乗せている。
その為、由季の爆弾がこれでもかと俺に押し付けられており、色々とやばい。
「えへへ、ゆうが育てた私の胸はどんな感じ?」
物凄いパワーワードが飛び出してきた。普段の由季ならば聞いてくることはない質問だ。キスした影響で気が高まっているのだろう。
だが、ここで嘘を言う理由がないので、本心を口にする。
「とっても柔らかくて気持ち良いよ」
「ふふっ、ゆうの変態♪」
変態と言うものの嬉しいようで身をくねらせて、殊更に押し付けてくる。
俺はその恩恵を少しでも手で感じたいと思い、押し付けてくる爆弾に手を這わす。
「んっ……」
ビクンと体を震わせる由季だが、嫌がる素振りは見せずに俺をじっと見つめてくる。
「……いいか?」
「私の身も心も全部ゆうにあげたんだから、そんなこと聞かなくていいよ……。でも、ゆうの全部は私の……」
「そうだったな……」
俺は由季の言葉を受けて自信を持つと力を入れて由季の爆弾を揉む。
「あぁん……」
恍惚とした表情を浮かべながらも、由季は俺を視界から外そうとしない。そればかりか、反撃とでもいうように由季が俺の耳を咥え込んだ。
「うぁ……」
生暖かい感触に思わず声が出る。だが、それで終わりではなく、舌が耳の中に入ってくる。
「んっ、ちゅっ……」
「くぅ……」
ぞくっとするような快感が体中を駆け回る。力が抜けそうになるが、お返しに由季の爆弾の柔らかさをこれでもかと堪能する。爆弾の真ん中にはその大きさに相応しくない小さな実が付いている。
俺はその実を捻った。
「んぁぁぁ……!」
刺激が強かったようで体から力が抜け落ちて由季が倒れてくる。空かさず俺は由季の背中に腕を回して抱きしめる。
「ふぅ……そこは触っちゃダメ」
「どうしてだ?」
「……ゆうのが欲しくなっちゃう……」
「いいよ……俺も由季が欲しい……」
「……ぁ」
そう耳元で囁いてやれば熱に浮かされた表情で由季の手がある部分を目指していく。
俺と由季の頭の中ではパーキングエリアでのことが思い出されていた。
今、二人きりでいるこの瞬間こそが、お互いの初めてを捧げ合うのだと俺と由季は察していた。
そうしてお互いに無意識で子を宿らせる器官、生殖器へと手を伸ばす。
その時。
『きゅぅ〜』
可愛らしい音が静かな空間に響き渡る。
「「あ……」」
その音で正気に戻った俺と由季は気まずそうに見つめ合う。
「あ、あのね、ゆう」
「な、なんだ?」
今から行おうとしていた行為に俺と由季は慌てふためく。『あの音が鳴っていなければ今頃は』とどうしても思ってしまい、俺と由季は頭が沸騰する。
今から何をすればいいのか分からない。思考がグルグルと回る。
気まずくて視線を外しそうになるものの、ここで離してしまったら当分は視線を合わせられなくなる自信がある。
そうなってしまうのなら、恥ずかしいのは我慢して見つめ続けるしかなかった。
**** ****
どれほどそうしていただろうか。
お互いに動かず、一歩も退こうともしない。
それがどこか可笑しくて、俺と由季はちょこんと唇を触れ合わせると、ほぼ同時に笑ってしまった。
「ふふっ、まだ早かったんだね。私のお腹に怒られちゃった」
「俺も焦ってた。早く、由季と結ばれたいって気が急いてた」
「私もそう思ってた。だから、私とゆうは必ず結ばれる。何があってもね」
「昼の時とは見違えたな……」
「私も成長するんです〜」
そう由季が言った途端に再び、『きゅぅ〜』という可愛らしい音が響く。
「そういえばお昼食ってなかった……」
「俺にだけ食べさせて、寝ちゃったからだよ。だから、流石に俺はお腹が減ってない」
「うぅ〜ずるい」
ぷくっと頬を膨らませて、俺の拘束から逃れるとベッド脇にある机の上に置いてあった施設内のパンフレットをパラパラとめくり始めた。
ホテル内に併設されている飲食店を探しているのだろう。
由季がそうしている間は手持ち無沙汰になってしまうので、俺は由季の後ろに回り込んでぎゅっと抱きしめる。胸は先程、触ったので今度はお腹を掴んでみようとした。
その時。
パシッと由季の叩く攻撃が俺の手に炸裂した。
そして後ろに振り返ると、ギロリと目の敵を見るかのような視線で俺を睨んでくる。
「ねぇ、ゆう?」
「はい、なんでしょうか」
感じたことのない威圧感に思わず硬直してしまう。
「確かに私は身も心もゆうにあげたから、胸とかお尻とか際どい場所まで触るのも受け入れるけど、お腹は別だからね? そこは勘違いしちゃダメだよ?」
「え、でも……」
「言い訳するの?」
「はい……俺が悪いです」
「よろしい」
どうやら、由季はお腹を気にしているようだ。由季の爆弾が成長するに連れてお腹も大きくなっているように見えるのは仕方ないと思ったが、由季はそうではないらしい。
でも太っているよりも痩せて見られた方が嬉しいという気持ちは分からなくもない。
「あ、でも」
「どうした?」
「その、ゆうの子がここに宿ったら触ってもいいよ……」
お腹を優しく摩りながら由季は自爆特攻を仕掛けてきた。
その効果は著しく、視線を合わせ続けた頑張りが無駄となり、俺と由季は暫くの間、視線を合わせることはなかった。
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