第37話 可愛い仮妻とランジェリー通販②
由季の爆弾をお世話することが決まった一時間後。
昼食タイムも終了して早速、由季の爆弾のお世話をすることになった。
「それじゃ……見せるね?」
「お、おう」
二人でリビングにあるカーペットの上に座り込むと、顔を赤く染めた由季が上着を脱いだ。
ボロンッ
そんな効果音を鳴らして登場しそうな由季の爆弾は大きなブラジャーに包み込まれている。だが、それでも全てを包み込めていないらしく、脇乳がはみ出してしまっている。
「……」
俺はその溢れんばかりの魅力に目を奪われていた。
「……ゆう、触ってみる?」
「……は、はひ……」
みっともない返事をしてしまうのは許して欲しい。だって、今から俺は大好きな彼女の爆弾という名の胸を触ろうとしているのだから……!
確かに一週間前、俺は由季の胸を触ったし揉んだ。しかし、あれは上着越しだった為、本当の由季の柔らかさを体感していない。
つまり、これが実質初めてだ。
「良いよ……ゆうなら触っても」
両手を後ろに回し、背筋を伸ばした由季の胸が更に強調される。こんなの誰でも触りたくなる……。
「では……」
俺は両手を伸ばして由季のブラジャーに包まれていない上乳に触れた。
「っ⁉︎」
沈む、沈む、沈み込んでいく。
力を緩めれば元の形に戻ろうと反発する。
物凄い弾力性に加えてクリームのような柔らかさ。そして、微かに漂う甘い香り。
こんな特大シュークリーム、不味いわけがない……。
俺は誘われるように魅惑の特大シュークリームに吸い付いた。
「ひゃぅ……」
由季のびっくりした声が耳に入ってくる。その声すら俺にとっては愛おしくて感情を昂らせる。
もっと、もっと欲しい……。
頭の中が沸騰して正常な判断が取れない。でも、由季とは触れ合いたいと本能が叫ぶ。
その本能に従い、俺は由季のブラジャーに手を掛けて外そうとするが……。
「優しくしてね……」
その由季の言葉は俺の全てを受け止めると言えるような返答だった。そんなこと言われたら俺は……。
「由季……」
「どうしたの……?」
「今は止めておく……」
僅かに取り戻した理性で堪えた。
「そっか、ゆうらしいね」
「だけど、その、初めてする時は全部堪能させて欲しい……」
「……ゆうが欲しいなら、ぜ、全部あげます……」
そうして、中途半端に由季の柔さを堪能してしまい、俺は居た堪れない気持ちになった。
**** ****
「それで、どうしてこうなった?」
「ほら、ゆう。選んで? お世話するんだからお触り以外にもすることはあるんだよ」
由季にスマホをグイッと押し付けられ、下着の購入、すなわちブラジャーの購入を促されていた。
観念して俺は由季からスマホを受け取り、開いていた画面を見る。そこにはとあるブラジャーの通販ページが映っていた。
「えっと、谷間くっきりボリュームアップ……」
「ゆうのえっち……」
「ほどよい脇寄せと安定感……」
「安定感は嬉しいけど……寄せるなんてゆうのえっちだ……」
「まるく安心感のあるつけごこち……」
「……えっち」
「ちょっと、今のは聞き捨てなりませんよ? 由季さん?」
「あれ? ゆうくんは自分がえっちなの否定するんだ。さっきまで私の胸、吸ってたのに」
「……」
無益な殺生は性分じゃないからな。俺は懐の広い人なんだ。こんなことでは屈しない。
「えっと、次は……すっきりコンパクトなバストに……」
「ゆうはやっぱり小さい方が好きなの……?」
「……脇寄せしてしっかりホールド……」
「拘束するほど嫌いなんだ……」
「……ラクで自然なバストライン……うん、これにしよう。それと、由季? 好きな人の胸を嫌いな男はいないぞ」
「し、知ってるもん。ゆうは私の胸が大好きな変態だもんね」
べしっと背中を叩かれ、思わず俺はスマホのホームボタンを押してしまった。
「ちょっと痛かったぞ……ん? これは?」
由季のスマホのホーム画面には由季の家で眠っている俺の姿が映っていた。それも中学の制服姿だから結構古い。
「由季、この待ち受けだけど……」
「あ……そ、それは……」
「中学の時によく由季の家で昼寝してたから、その時に撮ったものか?」
「うん……」
「そっか……ありがとな」
「え……?」
「その、なんだ。些細なことだけど、由季に愛されてるって実感できて嬉しいよ。だからさ、これからは──」
そこで俺は由季にある提案をすると、喜んで応じてくれた。
「ふふ、そういえば初めてだったね……」
「そうだったな……」
その日から由季のスマホのホーム画面には俺の就寝中の姿は映っていない。代わりに二人で仲良く撮ったツーショットが映ることになった。
勿論、俺のスマホのホーム画面も同様だ。
───────────────────
ツーショットを撮った数分後
「あ! 由季……写真取り直そうか……」
「どうし……そうだね……」
由季が上着を脱いで上がブラジャーのみという状態に気付かずにツーショットを撮っていたから当然であった。
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