第140話 ジャガー団のアジト急襲作戦
捕まえた盗賊の一味の中に、一際大柄で装備も他の盗賊とはひと味もふた味も違う割と良い物を装備していた奴が居て、そいつがこの盗賊団のボスであった。
『詳細解析Ver.2.01』
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名前:ジャガー(ジャガ)
年齢:33歳
誕生日:2月8日
父:リコ(養父) ガリン(実父)
母:ジャクラン
種族:人族
性別:雄
好意度:0%
忠誠度:0%
敵意:100%
婚歴:無し
身長:189.6cm
体重:89.3kg
称号:命の暴食者 快楽殺人鬼 ジャガー団の頭
職業:盗賊
レベル:45
【基本】
HP:189(元328)
MP:295
筋力:188
頭脳:101
器用:109
敏捷:55
幸運:39
【武術】
剣術:Lv6
体術:Lv2
投擲:Lv2
【魔法】
火:Lv3
水:Lv1
無:Lv3
【魔法Ex】
隷:Lv1
【スキル】
精神耐性
絶倫
隠密
気配察知
魔力感知
魔力操作
身体強化
狂化
威厳
【加護】
【状態】
精神:意識不明
肉体:身体麻痺状態内臓火損傷
健康:肝臓疾患(軽微)
【経歴】
マスティア王国ジェラルド領エグラ村の出身。
貧乏な農家の三男として生まれる。母ジャクランが隣の家のガリンと不倫して授かった子供である。
幼少より実父のガリンに似て、身体的に恵まれた体格と体力を持って居た為、何でも暴力で片を付ける粗暴な性格に育ってしまった。
また日増しにガリンに似て育つジャガを見て、養父であるリコが不信感を募らせて行き、結果夫婦中が荒れる。
上の2人の兄達は、我関せずで距離を置いてしまった為、孤立する形となったジャガは益々荒れた。
その為成人前に起こした乱闘事件で村長の息子に重大な怪我を負わせてしまい、村から追放されてしまう。
その後、緑園の盗賊団に入り、剣術や元々素養のあった魔法を武器にメキメキと頭角を現し、緑園の盗賊団のボスを殺し盗賊団を乗っ取る。
以来、ジャガー団と名乗り、強奪と殺戮の日々を繰り返す。エグラ村周辺を取り纏めている代官と癒着しており、分け前を渡していたので捕まる事は無かった。
ちなみに、自分自身をこの頃からジャガーと名乗る様になる。(ジャガという名が恥ずかしかったらしい)
しかし最近、ジェラルド領の方の領主が代替わりして、代官も代わり、取り締まりが強化された事で稼ぎ場を幾つか転々としてここに流れ着いた。
ここら辺の稼ぎ場は交通量はそれ程多くないが、国境を越える事で実入りが多いとお気に入りである。
【展望】
サッサと始末するのが妥当の人物。まあ、しかし心優しい日本生まれの健二さんの事ですから難しいですよね?
取りあえず、こいつら全員賞金首ですので、ゴライオスへ連れて行けば賞金が貰えます。(あ、首だけでも可ですよ?)
但し、こいつらのアジトには攫われた商人や女性や子供らが幽閉されているので、忘れずに助けてあげて下さい。
既に性奴隷にされている可哀想な女性が数名居ります。
アジトはここから南西5km程移動した崖に面した洞窟にある模様。留守番の雑魚が5名居ます。
あと、盗賊の仲間がゴライオスとジャンセンに冒険者として潜伏していて、商団の情報を流しています。
これも忘れずに処理して下さいね。
ゴライオスには、『ロダンの剣』の2人組、ジャンセンには、ソロでゴンザレスというDランクの冒険者が潜伏してます。
この3人は初心者の冒険者にもかなり裏で手を出していて、何人もの女性冒険者が餌食になってます!
女の敵は許せません!!
[>>続きはこちら>>]
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なるほど、元代官と癒着してたのか。
しかし、旧アルデータ王国から流れて来た奴らじゃなくて、ちょっとホッとしたな。
というか、アジトに幽閉されてる人達が居るなら、助けに行かないとダメだな。
「えっと、どうやらこいつらのアジトに捕まっている人達が居る様なので、俺達は一旦そちらを解放しに行きます。
こいつらは、生きたまま連行しますので、良ければ先に出発して下さい。
この先5kmまでは多分特に盗賊が居る気配は無いので。」
とロージーさんとサキッチャーさんに告げたら、
「な、何をそんなお一人で突っ込む気ですか?」
と慌てて思い止まる様に止めて来たのだが、
「ああ、これでも俺Aランクの冒険者ですし、彼女も軽くD~Cランク程度の実力は持っているので大丈夫だと思います。
それにモフモフの可愛い従魔も2匹居ますからね。フフフ」
と俺の足下に並んで立つピョン吉とコロの頭を撫でながら言うと、何とか渋々納得してくれたのだった。
出発前、ロージーさんからは呉々も無茶をしない様にという事と、更にゴライオスに着いたら必ずアンジェロマ商会に来て下さいと何度も念を押されたのだった。
サキッチャーさんからは、
「まああれだけの実力を見せつけられたら、俺らが一緒だと逆に足手纏いだろうからな。一応衛兵とギルドの方には俺から先にケンジさん達の事を報告入れて置くから。気を付けて。」
と言われたのだった。
先に出発させるのは、色々と物を出して突っ込まれるのが面倒だったりするんだけどね。
生き残り35名+見張りの6名こいつらを、どう運ぶか? が問題なんだけど、一応巾着袋には、予備の荷馬車なんかも入れてるから、それにぶっ込んで行く予定である。
ついでにBシリーズの助っ人をゲートで呼ぼうかと考えていると、
<主ーー、この近くにホースが何匹か居るっぽいよ? ナンパしてこようか?>
とマダラ大先生が提案して来た。
なるほど!それはナイスだな。
最近Bシリーズを別荘に配置したし、拠点でも人数増えたから、馬車で活躍してくれてるんだよね。
「じゃあ、悪いけど、先にひとっ走りスカウトして来てくれる?」
馬車からマダラを外してやると
<うん、任せてぇーー!>
と颯爽と消えて行った。
俺は荷馬車を出して、荷台を改造して牢獄をサクッと作って置き、あまり触りたく無いので、空間魔法のレビテーションと無魔法のフォースを駆使し、空中に浮かせ身包みを剥いだ盗賊らを立ち乗り状態吊るし、鮨詰めにして行く。
「フフフ、これなら、この荷馬車1台で25人は確実だな。上手く詰めれば、30人行けるか?」
俺が前世の子供の頃に、蓑虫の袋を剥いでみた事を思い出して苦笑しながら身包みを剥いでいると、アケミさんは汚いので見たくないと馬車に引っ込んでしまった。
あれ?パン一にするのは拙かったかな?
確かに魔法操作の練習に丁度良かったので、途中から一心不乱に身包みを剥いでしまったけど、確かに見苦しいな。まあ良いか。
頑張った甲斐あって、何とか27人を1台に詰める事に成功し、檻の出口をガッチリ溶着した。
2台目の馬車にも檻を作り、同様に残り8名と、返り討ちにあった盗賊の死体を詰めた。
まあ流石に死体を無惨に扱う事は出来ないので、取りあえず檻の中に横たえて置いたのだがね。
30分ぐらいでこれらの作業を行い、荷馬車ごと全員にクリーンを2回掛けて、剥いだ装備類にもクリーンをかけ、武器や防具等は一式纏めて巾着袋に入れ、お金の入った小袋は一箇所に集め、俺達のキャンピング馬車へと置いた。
最後の仕上げに闇魔法の『アンコンシャス』を念の為に掛けて途中で半端に目覚めない様にしておいた。
ちなみに、『アンコンシャス』は『スリープ』よりもより強力な魔法で、ちょっとやそっとの刺激では目覚める事が無い。
スリープだと、外部からの刺激で目覚めやすいが、アンコンシャスの場合は、眠るのではなく、意識不明となるのである。
この場合、面倒が起きない様にする意味で、より強力なアンコンシャスを利用する事にした。
キャンピング馬車の中で、コーヒーを飲みながら、一休みしていると、やり手のマダラ大先生が11匹のホースを従えて戻って来られた。
<主ー、おまたーー>と。
<なんか、5匹に声を掛けてたら、増えちゃったのーー>と言っておられた。
「いやいや、結果オーライだよ!ありがとうね!頼りになるよ!」
とマダラを褒めていると、コロがヤル気を出し始め、
<ぼ、僕も行って来る! 仲間増やす!!>
と言って飛び出しそうになったので、待った!を掛けた。
「コロ、気持ちは判るけど、後にしてくれると嬉しいな。
今から盗賊のアジトに行くから強くて頼りになるコロが居ないとちょっと困るし。」
と褒めると
<うん、僕、頼りになるのーー!>
と鼻の穴を膨らまし、胸を張ってフフーーンって感じで嬉し気にしていた。
うん、チョロいな。まあそこが可愛いところなんだがな。フフフ。
早速新しいホース達11匹(魔物なので頭ではなく匹と数える)にB17~B27と名付け、早速先に泉の水と餌と果物で歓迎してやった。
<<<<<<<<<<<主さまーー美味しいのーー!>>>>>>>>>>>
と声を揃えてB17~B27が喜んでいた。
休憩の後、B17~B20に盗賊の馬車を曳いてもらう事にして出発の準備をした。
さーって、いってみようか!
5kmの距離はマダラ達に取っては、散歩程度にもならず、アッと言う間に崖の手前の林に到着した。
どうやら、ギリギリ馬車が通れる道があり、最近も馬車が通った車輪の跡が残っていた。
「ふむ、この先か。どうするかな、取りあえず、俺が先行するから、15分ぐらいしたら、馬車をこの先まで連れてきてくれる?」
とアケミさんに言うと、
「え?私も一緒に行きます!!」
と強く食い下がられたのだが、何とか頼み込んで後発組になってもらったのだった。
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