第22話 魔法訓練 (改)

こちらの世界に来て、2年目の冬がやって来た。

この身体も17歳を迎え、春が過ぎる頃までには、成長期らしく身長も急激に高くなった。

現在、ザックリ測ったところ、175cmぐらい。

前世の身長が170cmだったので、それを超えた事になる。

これは何気に嬉しかったりする。

出来れば、生活に困らない程度に高くなると嬉しいかな。

やっぱり、人と話す時に、見上げないといけないのは、ちょっと悲しいし。

あ!そうか、人と話す機会ってほぼほぼ無いんだったな。 ハハハ。


まあ、体調というか、身体のコンディションは、益々好調で、毎日精力的に活き活きと生活している。



訓練の方も続けていて、魔法も独自で進化させ、かなり強力な魔法も使える様になった。

流石に拠点内を荒らす訳にはいかないので、魔法の訓練をする際には、昔ドワースを飛び出した際に一泊した平原辺りで行っている。

あそこなら、人も居ないし、遠慮は要らないだろう……多分。



本日も早朝の農作業を終え、最近ノリノリになっている魔法の訓練を行う為、平原にやって来た。

いや、平原だった所 というべきかな。


この半年余りで、この平原は、『何故か』地形が大きく変わった。

彼方此方に大きなクレーターや大岩が有り、1週間もしないうちに、また地形が変わって行く感じである。


先日使った、土魔法の『メテオインパクト』は魔力を余り突っ込まなかったのに、威力がヤバかった。

その轟音と衝撃とその爆風で、咄嗟にシールドを張ったのだが、俺もピョン吉もジジも50m程、吹き飛ばされてしまい、シールドを張ってなかったらヤバかった。

慌てて起き上がって見ると、半径200m程が荒れ狂う溶岩の海に変わっていて、慌てて、水魔法でウォーターシュートを広域に掛けたのだが、それが水蒸気爆発を起こし、更に悪化してしまった。

水蒸気の煙がモクモクと上がり、アッと言う間に蒸発。


今度は氷魔法のアブソリュートフリーズを掛けたんだが、瞬時に凍ったのまでは良かった。

だが、今度は焦ってしまって、魔力を掛けすぎたらしく、全く融けない。


思わず、やった結果に10分程唖然と立ちすくんでいたが、試行錯誤の末、自分の掛けた魔法のキャンセルが出来る事を学習したのだった。


どれも中級程度の魔法だと思うが、威力が凄すぎる。

これで上級の魔法となると、どんだけ凄い事になるのか、惨事の予感しか無いな。


まあ、人の来ない平原だからこそ、出来る事だが。


今日はやっと良い感じで使える様になった雷魔法の練習と安定の風魔法の練習である。


まずは、軽く風魔法のジャッジトルネードを発動!


200m程先の大きなクレーターに巨大な竜巻が起こり、雲へと辿り着いていた。


「おお! 良い感じじゃないか!」


うん、流石は安定した結果を出す風魔法だ。

5分程、魔力を維持して、拡散させた。


次はいよいよ、雷魔法のサンダーシャワーだ。

前方200mのクレーターを覆う範囲でサンダーシャワーを発動すると、瞬時に上空から無数の雷の雨が連続で降り注ぐ。

「バババババッバッシーーン」

と言うショートした様な連続的な炸裂音が辺りに鳴り響き、無数の稲光がクレーターに落ちて居る。


その稲光の眩しさに目が開けられない。

というか、目をやられた。

聖魔法のエリアヒールを掛けて、同様に目をやられた俺とピョン吉やジジの目を修復しつつ、サンダーシャワーをキャンセルした。


「うぉーーー、目がヤバかった。 あ、そうか!光魔法で閃光弾的な物も敵の無力化に使えるな。」


と喚起の声を上げつつ、早速試す事にした。


「ピョン吉、ジジ、今から眩しくなるから、暫く目を瞑っておいて!」

「キュー!」「ミャッ!」


2匹が目を瞑るのを確認して、ノバフラッシュをクレーターに発動した。


バッ! と音がした様な錯覚が起きる程の目映い光がクレーターから上の雲を閃光になって照らす。

薄目を開けて見て居るが、それでも真っ白に見える程の閃光だった。


直ぐにキャンセルしたら、暫く視界が暗く感じる程。


「うん、これはこれで使えるな。 OKもう目を開けていいよ。」





いやぁ~、今日もなかなか有意義な訓練だったなぁ~。


鼻歌交じりに草原を横切り、拠点へと戻って行った。

3人での移動は更に素早くなり、50kmぐらいなら、最速で15分程度である。

まあ、それだと流石に周囲に被害が出るので、20分ぐらい掛ける感じにはしているが。



帰る途中に数匹、ビック・ボアが出て来たので、討伐して収納した。

食材になる魔物は、なるだけ剣で倒す様にしている。

理由は血抜きも出来るし、食材も素材も傷みにくいからである。


やはりどうしても威力のある魔法だと、炸裂してバラバラになってしまったり、丸焦げになったり、瞬間的に凍り付き、細胞膜が破壊されて味が落ちたりするのだ。

その点、土魔法や風魔法は実に使い勝手が良い。

土魔法は、地面に穴を開けて落としたり、動きを拘束したり、風魔法のウィンドカッターで首を切り離したりと、多彩である。

拘束という意味だと、闇魔法も優秀である。

ダークバインドを発動すると、黒い靄の様な触手が生えて来て雁字搦めに拘束出来る。

空間魔法は、空間に閉じ込める事で、隔離したり出来るな。


まあ、兎に角各属性のLvを上げて行き、利用する機会があるかは不明だが、上級魔法も使える様になりたい物だ。




『ステータス表示』

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名前:ケンジ(杉田健二)

年齢:17歳(52歳)

種族:ハイパーヒューマン

性別:雄

称号:女神の愛し子

   元始の泉の主

   元始の森の主

   解放到達者

   辺境の王

   魔法の探求者


職業:冒険者・探求者・開拓者・魔道士

レベル:143(解放済)


【基本】

HP:4537

MP:6375

筋力:1251

頭脳:982

器用:997

敏捷:1004

幸運:652


【武術】

短剣術:Lv4

剣術:Lv9

棒術:Lv2

体術:Lv3

斧術:Lv3

投擲:Lv6


【魔法】

火:Lv8(解放済)

水:Lv8(解放済)

土:Lv9(解放済)

風:Lv9(解放済)

光:Lv7(解放済)

闇:Lv8(解放済)

聖:Lv6(解放済)

空:Lv7(解放済)

無:Lv10(解放済)


【魔法Ex】

氷:Lv9

雷:Lv6


【スキル】

状態異常無効

精神異常無効

MP自動回復増(大)

HP自動回復増(大)

早熟

言語理解

習得補助

調理 Lv8

万物創造

気配察知

魔力感知

魔力操作

気配遮断

身体強化

身体加速

土木作業

農耕作業

解体

素材採取

テイミング

調教

従魔強化

王者の威厳

従魔意思疎通(中)

錬金

鍛冶

射撃必中


【加護】

女神エスターシャの寵愛

異世界の創造神の加護(大)


【従魔】

ピョン吉(キング・キラー・ホーンラビット)

ジジ(ハイパー・シャドー・キャット)

A0(キラー・ホーンラビット)

A1(キラー・ホーンラビット)

A2(キラー・ホーンラビット)

A3(キラー・ホーンラビット)

A4(キラー・ホーンラビット)

A5(キラー・ホーンラビット)

A6(キラー・ホーンラビット)

A7(キラー・ホーンラビット)

A8(キラー・ホーンラビット)

A9(キラー・ホーンラビット)


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フフフ、魔法が全てLv10になったら、かなり凄いのかな?

そもそもだけど、Lvって幾つまで上がるんだろうか?

唯一無属性魔法が現在Lv10だから、これが今後Lv11になるようであれば、Lv10がMaxではないという事だ。

実に楽しみである。


そうそう、無属性魔法と言えば、身体強化とかに使うだけかと思っていたら、錬金で使うのも基本は無属性の魔力らしい。

更に攻撃魔法は無いと思っていたんだが、魔弾という、魔力の弾を撃てる事が判明し、結構長距離射撃とかで使えるので重宝している。


あと、前に持っていた隠密スキルがいつの間にか気配遮断という上位スキルっぽいのに変わっていた。

上手くすると、これで何処かの街に行っても、バレないかも知れない。


一度何処かの街で地図や、上級魔法の本を読みたい物だ。


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 メンテナンスを行い、一部文章の改善等を行っております。基本的な内容には変更ありません。(2020/05/21)


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