『年老いたヘラジカの脳裏では、野に生きる獣としては長命なその生涯を、遥かな幼少期へと、断続的に記憶を拾いながら遡っていた。』
この部分、素晴らしいですね。
大型の草食動物の眼って、なんとなく悟りを開いて見えるのは、何故なのでしょう。
作者からの返信
コメントをありがとうございます!
人間ではない存在に、こういう擬人的なモノローグさせるってどうなのかなぁ、、と思いつつ、
でもイヌも夢を見ると言うし、こうしないとストーリーが展開しないし><
ヘラジカお婆ちゃんには走馬灯してもらいました
悟りですか、なるほど。。
食肉目(ネコ科やイヌ科)や霊長目(サル・類人猿・人間)にくらべて、表情を作ることが少ないせいかもですね。
あと、視界の構成も関係しているような気もします。
シカや多くの大型草食獣は視界自体はすごく広い(頭の真後ろ以外は見えているらしいです
一方で、両眼で立体視できる範囲は狭いのだとか。
見えている世界が違えば、共感も限られてきそうですよね。。
編集済
年老いたヘラジカの思考がもう達観した哲学者の様で、弱肉強食な野生の世界を理解しつつ、自分の身の振り方を考えるとか、本当にこんな風に考えているのだとしたら、人間よりも遥かに覚悟が極まっているなあと。
しかしアフリカの草食動物とかも、明らかに近くに肉食動物がいる事に気づきながら、悠然と草を食べてたりするし、怯えてばかりでは生きて行けないという感じで、生死感が根本的に人間とは違うのだろうなあと思う次第。
作者からの返信
コメントをありがとうございます!
人間と野性の獣(魔族も含みます)は理解し合えない、という世界観の作品なので、こんなふうに動物の内面を書き下すのはどうなんだろう?
というためらいもあったページなのですが、人間とは違う、と感じて頂けたのは嬉しいです!