第7話
あのあと、黒猫に拒否の言葉を伝えても全く聞き入れてもらえず、そうこうしているうちに、妻に夕飯の時間だと呼ばれてしまった。
黒猫はにやりと笑いながら美しい妻に抱かれながらゴロゴロと言っている。
何となく面白くない気持ちになりながら、夕飯を淡々と食べた。
夕飯を終えると、黒猫はするっと妻の腕を抜け、実を誘いながら、実の部屋に向かう。
実は黒猫と部屋に入ると黒猫は高圧的に話しかけてくる。
「それでどうするんだ?」
実は等々根負けしてしまった。
「その修行とはどうすればいいんですか?」
「毎日念じることだ」
思ったより簡単な言葉に胸を撫で下ろした。
ただ、日本のサラリーマンは意外と忙しい。
「毎日とおっしゃってますが、本当に申し訳ないですが、たいした時間はとれないと思います」
黒猫は少し呆れ顔になりながら、
「こちらもお前の生活はある程度把握している。
本来ならば毎日何時間も念じて鍛練しなければいけないが、今なら何と毎日二時間!そう、お前の通勤時間をそれに当てればいいようにこちらも補助に入ろう」
なぜそこまでして、自分に能力をつけさせたいのか
全くわからないまま、実は受け入れることにした。正直断ったところで、受け入れてもらえないだろうし。
今さら遅い 波流 @satomango
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。今さら遅いの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます