第29話 強くなった


事の発端は、テント裏から聞こえて来た叫び声だった。


多くの騎士団員が魔法を交える演習場の端、人の姿もまばらな場所だ。

僕は先輩騎士からの指示で、模擬剣の予備の補充に来ていた。


氷魔法の指南について、最初の一回以降、ベルナール団長に呼ばれることはなかった。別に元々、マギア王国騎士団において氷魔法を扱えるのは僕一人ではないし、実戦的な戦闘指導は僕よりも経験豊富な騎士が行うべきという判断だろうと、ルベンは言っていた。もちろんそれも間違った推測ではないだろう。

しかし僕は、たった一夜のうちに氷魔法を極めてしまった、副将サーベージ・ドノバンという男の存在が、何よりも大きいのではないかと思っていた。


僕は騎士見習いとしての業務を全うすべく、名前を呼ばれるままにあっちへ行ったりこっちへ行ったりとせわしなく走り回る。

なので、通りがかりにその悲鳴を聞いたのは、言ってしまえば偶然だった。


それは絞り出すような、締め付けられるような――、とにかく、ただならぬことがすぐ分かるような悲鳴だった。


模擬剣の束を抱えながら、声のした方向へ首を向ける。

すると、そこには6つの人影があった。地面に倒れ、呻いている1人のマギア王国騎士団員。それを囲むようにして見下ろしている5人が黒狼軍団員だった。

しかもただ倒れているだけではなく、腕を押さえ、辺りには血痕が散っている。


僕は思わず声を上げた。

すると、黒狼軍の5人の中の、ひと際体の大きな熊のような男が僕に詰め寄って胸を押した。

「何を見ている、訓練中だ」と言い、ここから立ち去れと視線で命令している。

しかしリンチにしか見えない光景に、僕は「流血するほどの怪我を負いながら訓練中とはおかしい」と言い返した。熊男は後ろを振り返り、そして更に僕に一歩詰め寄る。


しかし、そこでちょうど騒ぎを聞きつけた両国の兵が集まってきた。

熊男は舌打ちをして、仕方なさそうに状況を説明した。


主張はこうだ。

マギアの騎士団員が難癖をつけて来たので、1対1の手合わせを行った。その結果、騎士団員の実力不足により勝手に怪我を負ったのだ、と。

いや――、とても1対1には見えない、手合わせにしてもやりすぎであると反論する騎士団。

反対に――、怪我を負うような注意力不足、鍛錬不足に非があると主張する黒狼軍。


言い争いはみるみる過熱し、掴みあいになり、魔法さえ飛び交うようになる。僕はその隙間から倒れた騎士を引っ張り上げ、担架に乗せて療養用のテントまで運んだ。

そして折よく通りがかったルベンを見つけ、騒ぎについて報告する。


しかし、急いで戻った時には状況は悪化し、騒ぎに参加する者の数はさらに増えていた。もはやただの喧嘩では済まないだろうということは、騎士見習いから見ても瞭然だった。


「やめましょう、団長に報告しますよ……!」


ルベンが叫ぶ。

すると、発端になったにもかかわらずその争いを外側で眺めていた熊男が、にやりと笑みを浮かべ、こちらへやってきた。そしてにやけ面のまま、石の塊のような右拳でルベンの腹を殴りつける。甲冑越しにもズンと音が響くほどの容赦のない一撃に、ルベンは唸りながら膝をついた。


僕はルベンの肩を支えながら、熊男に言う。


「……何故、こんなことをするんです」


「吹っ掛けてきたのはそっちだ。俺は、騎士なら言葉ではなく力で語れと返しただけだぜ」


「経緯については知りません。しかし、今のこの状況はどう見ても理性あるものには見えませんよ」


「いいや、これがうちのやり方だ。力は力でねじ伏せる、そうやって成り上がるのがハイドラ流だ。うちの上司も、この件を別段咎めはしないだろうさ」


「これがハイドラ流……?」


僕が眉を顰めると、熊男は黄ばんだ歯を覗かせて笑い、へたりこむルベンに目を向ける。


「そうだ、文句があるならかかってこい。それともお前も、さっきの奴やそこで伸びている先輩のように口ばかりで団長様に頼る事しか出来ないか。どうもマギアは口ばかりの腑抜けが多いように見えるな。騎士道精神はご立派だが、戦場で道理や理屈が通ると思うか?」


「…………」


「まあ、てめえのようなガキにゃあ尚の事、戦場での命の張り合いは理解できねえだろうな。そのご綺麗な顔見りゃ分かるぜ。どうせどこぞのボンボンだろう。そんな温室で、美人の教師に手取り足取り教えてもらった魔術や剣術は実戦じゃあ何の役にも立たねえんだよ。大人しく見学でもしてりゃあいいのに首ツッコんできやがって馬鹿がよ」


「…………」


なるほど、こいつは僕を挑発したいのか――。

僕はそう理解する。ついさっき「言葉で語らず力で語れ」と言っていたにもかかわらず、安い挑発を行う目の前の男の二枚舌に、内心は怒りよりも呆れが勝っていた。

こういった手合いは、マギア最高学府たる王都魔術学校でさえいないではなかった。そして相手の実力がどうあれ、目的がどうあれ、喧嘩を買うと碌なことがないということを、既に僕は知っていた。


付き合うだけ無駄らしいことを悟り、僕はどうやってこの場から去るか。そして誰に報告すればいいかを考え始めていた。

しかし、熊男は僕の無言を言い返せないからと理解したらしく、さらに笑みを歪める。


「そうだ。ご自慢の氷魔法もちらっと見たが、大したことはないな。あれじゃ小石を拾って投げるのと変わらないぜ。そんな目新しさにかまけて実際の戦闘訓練をおろそかにしちまってるから、殴られても殴り返せないような腑抜けが出来上がるんじゃねえのか」


「――――」


「氷魔法を発見したとかいうなんとかって男も、どうせ噂に尾ひれがついただけで、大したことはねえん――……」



ボグッ――!!



という、鈍い音が響いた。

僕は一瞬、それが自分のせいで発生したものだと気づかなかった。

それほど反射的に右手は動き、魔法を放っていた。


「――――あ、があっ……!?」


熊男は後ろに弾き飛ばさた。

そして何が起こったか分からないと言うふうに自らの胸元――、深く凹んだ甲冑を見下ろし、目を白黒とさせていた。足元に拳大の氷塊が転がる。


「てっ、めえ……、や、やりやがったな……!?」


「……やりやがったな? これがこの国のやり方なんだろ。文句があるなら、やり返すしかないんだろう?」


「――――ッ!」


男が後ろにいた仲間に何かを叫ぶ。

すると十数人の黒狼軍の兵士が振り返り、事態を察し、こちらへずんずんと近づいてくる。僕は右手に魔力を込めて――、


そこから先はよく覚えていない。

気付けば足元に十人ばかりの黒狼軍の兵士が倒れていて、僕はそれを見下ろしていた。場はいつの間にか静まり返っていて、みんながこちらを見ていた。


結局テントに引き戻された後、僕には簡単な事情確認しかなされなかった。

ほとんどルベンが説明をしてくれたらしく、お咎めも何もなかった。


だから僕は、自分で自分を責めることになった。


あの時の僕を突き動かしたのは、正義感でも使命感でもない。

不意に沸き起こった憤りだったのだから。





際限なく響く破砕音。

歯を鳴らしてしまうほどの強烈な冷気。

真っ白な視界。


「――――……ッ」


一瞬自分の立っている場所が分からなくなったような――、脳の芯が痺れるような感覚を覚え、俺は慌てて口の中の肉を噛んだ。


ここで集中を切らせば一瞬で終わる。


魔法とは、脳から発せられた信号が、対象物質に働きかけたものである。

一番初めに立てたその仮説は、いまだ俺の理論の根幹を支えており、もはや否定しがたいものとなっている。

限界はあれど、頭の中で思い描いたイメージが形を得て実現する。それが魔法。この世界の常識でもある。

しかしそれは裏を返せば、イメージが失われた瞬間、魔法も形を失うという意味である。

内心の不安が、動揺が、諦めが、恐怖が。

魔術の戦いにおいては命取りとなるのだ。



フオッ――――


煙の中から砕けた氷の破片が飛んできて頬をかすめた。

俺とヨハンの距離は20メートルほど。その中心で、高速で射出した氷の塊が弾けているのだから危なくて当然。外野の兵士たちの位置さえ安全かは分からない。


俺はぎざぎざと波立った氷の足場に踏み直し、肩を丸めて、顔を守るように右手を伸ばした。

甲冑を用意してもらえばよかったと思うが、重たい装備をしていたらおそらく開始直後の一撃を避けられずにノックダウンしていたことも確かだ。


何にせよ、解消の兆しを見せないこの膠着状況を打破する一手が必要だった。

長引かせたくないのはヨハンもきっと同じはず。ならば、あいつがまた想定外の策を弄してくる前に、例の方法を実行に移さなければならない。


「正直言って、これは賭けだ……」


今まで試したことのない、その場の思い付き。

しかし、価値のある賭けだと、俺は思っている。

もし成功すれば、この氷魔法の殴り合いという未だ見たことのない戦いの決め手となり得る。


俺は勝ちたいという思いと同時に、うまくいくかどうか試してみたいという思いが湧き上がってくるのを止められなかった。


折よく、二人の間に砂煙が吹き込んだ。


「――――ふんっ!」


俺は目の前に、氷の障壁を再度生み出す。

しかしこれは身を守るためのものではない。高さも幅もない、一瞬で壊されることが前提のかりそめの盾だ。時間稼ぎにすらならない、一瞬の間隙を作るためだけのもの。


しかし、その一瞬が俺は欲しかった。


俺は自分の脳をいまだかつてないほどに回転させる。

全てを迅速に行え。

一切の無駄を排除した、最適なルートだけを選べ。

さもなければ、瞬く間に氷の砲弾の的となるだろう。


杖に練り上げた魔力を注ぎ込み、まず空中に巨大な円盤状に引き伸ばした水魔法を生成した。すると自然――、多分に砂を孕んだ風がそこにぶつかり、混ざり合い、回転に巻き込まれることとなる。


水魔法はさらに弧を描き、俺の背面を低く旋回するように飛んだ。

音を立てながら地面すれすれをさらうように飛ぶ円盤。

大きく一周して俺の目の前に戻ってくる頃にそれは、茶色く濁った水球に姿を変えていた。


理想を言えばもう何度か同じ手順を繰り返したいところだが時間がない。

氷の障壁は、3秒も数えないうちに瓦礫に成り果てようとしている。


俺は巨大な水球をいくつかの球に分け、それぞれを回転させながら、氷へと変身させる。

ガラガラと壁が崩れ、風を切って迫る高速の砲弾。

だが臆してはならない。

臆せば魔法がよどむ。


「――――」


「――――」


刹那、迫る氷の砲弾が煙を切り裂き、わずかにヨハンの姿が垣間見えた。

音が消え、世界はコマ送りとなり、互いの息遣いまでが伝わる。命を削りあうような戦いの最中、そんな極限状態でしか味わえない、現実と認識が切り離されたかのような感覚。


そんな世界の中、ヨハンが僅かに首を振ったような気がした。

氷の盾は悪手だったと責めるような。

つまらない幕切れを悲しむような。

そんな表情だった。

しかし驕る事のない天才は、決して手を緩めない。

万が一がないように、丹念にとどめを刺しに来る。




――――だが、この喧嘩に勝つのは俺だ。




氷にも硬度がある。

普通、温度が低ければ低いほど、氷は頑丈で砕けにくくなる。

このことはヨハンも感覚的に理解しているだろう。水分子となった魔素の運動を限りなく殺すこと、それすなわち氷魔法の精度であり、両者の技術レベルはほぼ互角。だから勝負が決まらないのである。


しかし――、硬く砕けない氷を生成する手段は一通りではないはずだ。


例えば形状はどうか。

円球状が最も生成しやすいことに違いはないが、相手に向かって真っすぐ射出するのであれば、接点は小さく抵抗を受けにくくした方が貫通力は上がるはずではないか。

以前の世界で弾丸と呼ばれていた鉛の塊が、先端が滑らかに尖り半楕円状をしていたのには理由がある。


例えば材質に工夫の余地はないか。

単純に水を凍らせた氷よりも、砂や綿を含ませた方が頑丈になるという例がある。セメントに砂利を混ぜてコンクリートにすると強度が上がることもまた然り、砂粒を氷で固定することで裂け目が広がることを防いでいる。

この乾いた砂が吹きすさぶハイドラの地であれば、イメージに近いものを生み出すことができるかもしれない。


ズ――……、

という音とともに、俺の放った氷の砲弾がヨハンのそれと衝突した。


瞬間、視界が真っ白になる。

俺の鼻先で、氷塊が花火のように弾け飛んだのだ。

しかしそれは塊一つ分であり、砕けなかったもう一つは貫通力を維持したまま、相手を目指していく。


「!?」


砲弾が狙う先――、ヨハンは目を見開いた。

コンマ数秒の間に事態を正しく把握し、地面を蹴って横に跳ぶ。

だが、彼の運動神経を以てしても完全には間に合わず、甲冑の腰や腕先に着弾した魔法が、ヨハンの体を弾き飛ばした。


「…………づ、ああっ……!」


そこで一段と強い風が吹き、一時的に晴れていた視界が遮られる。

ヨハンが右肩を押さえながらも体勢を立て直しかけていることを認め、俺は急いで土煙の中に身を投じ、そして叫ぶ。


「ヨハン、降参しろ!」


甲冑で身を包んでいるとはいえ、受けた衝撃は凄まじかったはず。拮抗状態は崩れ、あとは時間の差でしかない。


「…………ッ!」


進行方向の先で、なにかが動く気配を感じて俺は身構えた。

伸びてきたのは巨大な氷柱だ。

突き刺す対象を探し求めるように歪な氷の棘だが――、

当然と言うべきか、先ほどまでの鋭さはなく緩慢だ。俺の運動神経でも軽くかわせる。


同時に、巨大な氷柱は術者の場所も教えてくれていた。

俺は伸びてくる氷魔法に、反対に自分の魔力を注ぎ込み、水へと戻す。他の属性の魔法を放とうとしても、この距離ならば相殺できるぞという意味合いを込めて。


「終わりだ、降参しろ。ヨハン」


地面に後ろ手をついてこちらを睨みあげるヨハンを見つけて、俺はもう一度言う。

その瞳に宿る闘志は未だ燃えていたが、剣も失い、手負の状態では勝負は決していた。


しばしの静寂が流れ、やがてヨハンは口を開いた。

その声は、どこか少し震えているように聞こえた。


「……手を抜いてたのか」


「――――は?」


「最後の瞬間まで手加減をしてたんじゃなきゃ、あんなに急に魔法の威力が上がるはずがない。なめるななんて言っておいて、はなから相手になってなかったんだ。……まるで道化だ。ずっと氷魔法を磨き上げてきたつもりでこのザマかよ……」


吐き捨てるようにそう言うヨハン。

思わぬ認識の齟齬に、俺は慌てて言った。


「いやいやいや、何言ってんだお前。最後の最後までギリギリの勝負だったじゃないか。最後の魔法は、言ってみれば一か八かの賭けだったんだ。……失敗すれば、立場は真逆だったよ」


「……一か八かの賭けって、何だよ」


「説明するには――、少し時間がかかる」


「…………」


素直にそう打ち明けた俺に、ヨハンの訝しむような表情が徐々に様相を変え、肩の力がふっと抜けたのが分かった。

ヨハンは顔を落とし、ふっと呟いた。


「僕は……、強くなった」


魔法の撃ち合いが終わった今、俺たちを包むのは風の音のみ。周りからの歓声もどよめきも、いつの間にか遠くへ行ってしまったようだ。


「強くなるために、全力を尽くした。1人で勉強をした。寝る間も惜しんで訓練した。氷魔法の習得と上達に全部を注いで、魔術学校にも入ったんだ……」


いつの間にか言葉の刺々しさは消えていた。それは俺に向けてというよりも、自分自身に暗示をかけているような言い方だった。

4年前の時点で既にその天才性を保障されていたのにそれでも足りず。魔術学校に入学し、あげく王国騎士団に推薦されるまでになっても、それでも足りない。

強くならなければならない。強くあらなければならない。


「他の誰にも負けないように、他の誰にも追い付かせないように、他の誰にも譲らないように。じゃなきゃ、頭の中の影が、さらに遠くに行ってしまうと思ったから」


実際、この戦いが始まった直後のヨハンからはそうした鬼気迫るものを感じた。

それが失われたのは、つい今しがただ。

ヨハンは、確認するように俺に言った。

これでもう最後だという安堵の念を交えて。



「――――強くなったでしょ。兄様が想像するよりもずっと。

あの時はできなかった氷魔法を、こんなに使えるようになったんだよ……」



「!」


ダミアン邸で誕生パーティが行われた夜。

前触れなく起こったほんの一瞬の再会。その刹那に聞いた呼び名。

思い返すたびに聞き間違いだったのではないかという疑念が募るので、無理矢理考えないようにしていた言葉。


ヨハンと俺の目が合う。

しかし視界がかすみ、よく見えない。俺は一瞬それが煙のせいだと思ったが違った。

視界はかすんだのではなく滲んだのだ。


俺は繰り返し首を縦に振った。


「ああ……、お前は強くなったよ。本当に、本当に、本当にすごい。この4年間、お前がどれだけの努力をしてきたのかなんて、いちいち聞かなくても分かってる。もう一度そう呼ぶことを許してくれるかは分からないが……、お前は俺の、自慢の弟だ。たった1人の……」


ひどく不細工な顔になっていたのではないかと思う。

だが、こぼれ落ちる涙を止めることができない。とめどなく嗚咽が漏れる。

試合に臨む前の恐れ、ヨハンを見つけた時の驚き、戦うと分かった時の戸惑い、戦いの最中の高揚……、無論それだけではない。4年分の感情の堆積が歯止めを失ったように押し寄せて、今なぜ泣いているのかさえよく分からなかった。


俺の肩に、優しく手が添えられる。

そしてヨハンは、小さく鼻をすする音を立てた後に言った。


「まずはこの試合を終わらせよう? そのあとに、全部説明してもらうからさ」





マギア王国の氷魔術師2人の試合は、ヨハン・F・ナラザリオの降参により幕を閉じた。

そのほとんどが煙に紛れてしまったとはいえ、極めて高度な氷魔法の応酬が行われたことに異を挟むものはおらず、観客はみな放心したような表情を浮かべていた。


俺は櫓の上に目を向ける。

ほっと胸を撫で下ろした表情のノノの横、気まぐれな王子ヴォルーク・H・アフィリオーは「まこと、よき余興であった。余は満足した! 詳しい話はまた、今宵の宴でいたせ!」と満面の笑みを浮かべて、これ以上見るべきものはないと、馬車へ乗って王宮へと引き返して行ったのだった。



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