その22 北へにゃ!
『
2年間に物流会社で創立して周囲の会社を取り込んで急成長。
1年前に兵器開発に着手。新規開発と思えぬ成長を見せここでもライバル企業を取り込んでいく。
社長は35歳で『
シシャモと会う1ヶ月前に窓際の方に協同開発の打診が合ったが個人主義な窓際はデーター提供を行う契約を行う。
ベルトの情報をライバル企業が聞きつけ奪おうとしたのだろう。
「とりあえずこいつに会えば何か分かるにゃ」
「そうだね、乗り物は使えないから歩きになるけどホッカドーへ向かってこの に会うのが良いだろうね」
「そうと決まればもうちょっと進みましょう! そう言う訳で次の県 へ行ってシシャモ達の世界の方へ戻っちゃおう!」
スピカがお茶を飲みながら提案する。
「この人いつの間に来たが? うちの索敵に引っ掛からんって凄いぜよ」
「なるほどこの子が次のお仲間って訳ね」
突然現れたスピカに驚き感心するバトに自慢気なスピカが更に胸を張る。
「私はかわいい女神ですからあ、これくらいは当然なのよ♪」
「おぉ流石、可愛い女神様や。じゃあ今後の移動はスピカ様にお願い出来るがよね?」
「ええ! 私の番号教えるから。連絡してくれたらなるべく行くわ」
スピカがバトに番号(周波数的なもの)を教えている。
「なんにゃ、連絡方法があったなんて聞いてないにゃ」
「この場合スピカにも問題あるかも知れないけど、ボク達より話術に長けるバトが凄いのかも」
紅葉の言葉に他の人は自慢気に話すスピカを上手におだてるバトを見て納得する。
「じゃあみんな行っちゃおうか! 忘れ物無い? ちゃんと並んでね」
いつもよりテンションの高いスピカが杖を構える。
「え? 今から行くのかにゃ? まだ夜……」
「え~い! 転移魔法発動♪」
周囲に電気が走り集まると弾け喋りかけのシシャモの達が消える。
「よし! 今日も良い仕事した。帰って飲むわよ! じゃあ窓際さま達お疲れ様でしたぁ♪」
そう言ってスピカは消える。
「あれは仕事上がりで、明日早出したくないからシシャモさん達を今転移させた、ってとこでしょうか」
「多分ね……」
残された窓際達は思う。やっぱりあの人性格悪いんじゃないかと。
***
フクシィーの上空に稲妻が走り地面に落ちると。5人が立っていた。
「あれ? なんか普通に移動したにゃ」
「多分だけどあの女神、今まで場所だけ指定して適当に私達を送ってたんだと思う。何て言うか力の動きがいつもと違ったから」
ペンネがちょっとイラッとした顔で言う。
魔力が使えるだけにスピカの力の動きを感じ取れたのだろうが、それ故に今まで適当に転送していた事に気付いてしまう。
「噂通り性悪なんやね。やけんどあの人を使わんと移動が面倒くさいき上手いこと使うしかないね」
「バト殿の言う通りだな。とりあえず今は移動しよう」
「幸か不幸か夜だし暗闇に紛れて行こうよ」
5人が暗闇に紛れて移動する。
「この辺りさっき戦った場所だからボクたちの顔バレてるかも。目立たない様に気を付けて進もう」
そう言う紅葉の肩がチョンチョンと突っつかれる。
「紅葉、無理や。うちがまっこと目立つき」
「ほんと……まことに目立つね」
闇夜でも目立つ銀色ボディーの少女が「てへっ」と可愛らしくポーズを取る。
紅葉が悩んだ末に服を着せてみる。
「なんか変な感じちや。服の上から服着ちゅー感じ」
「顔は……」
紅葉がそこまで言って皆を見る。少女5人で歩くだけでも目立つだろうにこの面子。耳こそ隠してるがオレンジの髪に緑の瞳、銀色の髪に赤い目。青い髪の少女に全身銀色で大きく青く光る目。パッと見普通だが左目の眼帯が目立つ自分。
「目立たないのは無理だから堂々としよう! とりあえず宿を探そうよ」
しばらく夜の町を歩きビジネスホテルに泊まることになり今後の予定を立てる為シシャモの部屋に皆が集まる。
「ここ狭いにゃ、朝御飯は食べ放題で間違いないにゃ?」
「うん、確認したから大丈夫。1階の食堂で食べれるよ。そうそうバト足がつかないって言ってたからカード使ったんだけど、どうゆうことなのさ?」
紅葉の問いに茶柱を立てているバトが振り向く。
「最終的には窓際さんの口座から引き落とされるがやけんど……まあ巡り巡って言うやつちや。誰も困らんき良しとして」
そこはかとなく犯罪臭のする台詞をバトが濁して答えてくれるので紅葉はそれ以上聞くことをやめる。
とりあえずその夜に決まったことは北へ向かって歩く。敵は勝手に向かってくるだろうから倒す。
そして夜遅いので朝はゆっくりして。朝食バイキングは全力で楽しもうと言うわざわざ集まって決める必要があったのかと言う内容だった。
「さて遅いからもうねるにゃ、ってペンネは自分の部屋に戻るにゃ、あっ、皆なんでさっさと帰っていくにゃ」
ペンネの報復に巻き込まれることを恐れ3人は黙って部屋から出ていく。
「ささ、シシャモ遅いから寝よう」
「寝ようってここあたしのベットにゃ、うにゃ!?体がぁぁ痺れるにゃ」
電気を纏うペンネが妖美に笑う。
「ふっふっふっふ、ちょっと痺れるけどごめんねシシャモ。ただシシャモの匂いに包まれて寝たいだけなの」
「な、なんにゃそれ……あぁでも眠いから寝るにゃ」
眠りに落ちていくシシャモの胸で幸せそうに眠るペンネの姿があった。
今日も友情はしっかりと
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます