絆が深まった理由
わたしと海斗が仲良くなった理由は他にもあった。
わたしの家は両親が共働きで帰りが遅かった。
海斗は遅くまで遊んでいても何も言われない家庭だった。
わたしは夜友達と遊んでバイバイしても家には誰もいなかったから帰りたくなった。
そんなとき決まって連絡するのが海斗だった
「もしも〜しかいちゃん?今何してるの?」
「トビたちとゲームしてる〜どした?」
「ひまなんだよね」
「おっけいおっけい(笑)いま、どこ?」
「自分家の前だよ〜」
「じゃあお家入って待ってて、今から行くから」
「ありがと〜待ってる〜!外にいる〜」
「だめだめ、危ないから。15分くらいで着くからお家の中にいて」
「わかったよ〜」
週に2、3回はこんな風に呼び出してはわたしの気が済むまで一緒にいてくれた。
自転車に2人乗りして少し遠くに行ってみたり公園で話したり。
わたしたちはどんどん仲良くなって信頼し合う関係になっていった。
彼女が出来た、別れた、彼氏が出来た、別れた
そんなことを繰り返して中学3年の冬。
善からいきなりメールが来た。
[しゅうちゃん、久しぶり]
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