中学3年、冬





ザワザワした。


何?


なんで善からメールが来たの?



わたしは海斗が一番だいすきで海斗しかいらないって思っていたけど、少し善を目で追っている自分がいた。


気になっていた。


どこの高校受験するのかな……とか彼女出来たのかな……とか頭の片隅にいつも善がいた。



[久しぶりだね]


[萩花は高校どこにしたの?]


[凛高受けようと思ってるよ。善は?]


[俺は渚高。話したいことがあるんだけど今家にいる?家の前行ってもいい?]


[そっか。家だよ。何かあったの?]


[今から行く、直接話したいから]



すぐに海斗からメールが来た



[今善たちと遊んでるんだけど善萩花のとこ行くってよ]


[うん、なんか来るみたいだね]


[もう、善のこと傷付けないで]


[あたし傷付けたことなんてないよ]


[中途半端なことすんなって言ってんの]


[何が?善にあたし何かした?なんで海斗にそんなこと言われなくちゃいけないの?]


[善は友達だから言ってんの]


[あたしとは友達じゃないの?]


[萩花とも友達だけど、よく考えてから行動しなよって忠告。それだけ!じゃ!]



むかついた。

なんでお前に言われなくちゃいけないの。



30分後、善が来た。



「寒いのにごめんね」


「ううん、何?」


「ちょっと歩かない?」



わたしたちは近くの大きいグラウンドに行った。



「高校、受かるかなぁ」


「渚高校って、善頭よかったんだね」


「行きたい所なかったから近くの高校にしただけ(笑)受かる気がしない〜」


「そうなんだ、凛高は偏差値低いけど遠いから受かってもちゃんと通えるか不安だな〜」


「俺も凛高にしようかな」


「え?本気で言ってる?」


「うん、俺考えてたんだよね。学校行けば萩花と話すことはなくても顔見れるけど高校行ったらもう会えなくなるかもしれないんだって。」


「うん」


「中1のとき別れてからも萩花しか俺好きになれなかった。あんな別れ方して後悔した。ほんとに勝手だけど俺とまた付き合ってほしい」



なんとなく予想はしていた。

きっとみんなにも宣言して告白しに来たんだろうな。だから海斗はわたしにあぁ言うこと言ってきたんだろうな。



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