久しぶり



わたしは自分のアドレスを紙に書いて海斗に渡せるタイミングを待った。


ある授業終わり、廊下に海斗がいた。


「ん。」


「あぁ、さんきゅ」



放課後海斗からメールが来た。


[わりぃ]


[なんかあった?]


[なんもない]


[じゃあ何?]


[なんもないって]


[ありさは?]


[付き合ってるよ]


[だめなんじゃないの?]


[だめだよ]


[意味わからんし]


[学校で話すと怒られるからメールだけしてたい]


[なにそれ?]


[萩花と話せないの結構きつかった]



ありさには悪いと思った。

けど、海斗がわたしを必要としてくれていたことが嬉しくて止められなかった。



毎日海斗とメールをして、学校では話さない。そんな日々だった。



でもありさにはすぐにバレた。



わたしはありさに呼び出され、怒鳴られた。



[萩花ごめん、ありさにばれた]


[今日呼び出されてめちゃ怒られたけど]


[まじごめん。なんかめんどくさくなった。別れようかなー]


[それはあんたが決めることだから]


[別れてほしい?]


[どっちでもいいけどこういうのはまじ勘弁]



海斗とありさは別れた。



[別れた〜!!!これで学校で堂々と話せるね!嬉しい?]


[どっちでも!]


[えー。おれめっちゃ嬉しいのに〜]


[明日駄菓子屋くる?]


[行こっかな!]



ありさと付き合う前の海斗よりもっと距離が縮まった。


嬉しかった。




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